90日MA、52週MAで考える豪ドル/円

豪ドル/円の90日MA(移動平均線)からのかい離率は、一時プラス10%程度に拡大した(図表1参照)。これは、経験的には「上がり過ぎ」懸念が強くなっている可能性を示している。その意味では、一旦「上がり過ぎ」修正で、豪ドル/円上昇は足踏みが続く可能性があるかもしれない。

【図表1】豪ドル/円の90日MAからのかい離率(2008年~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成

ただし、このように同かい離率がプラス10%前後まで拡大したのは、2008年以降では2009年6月、2013年2月、2016年12月の3回あった。このうち、2009年と2016年は、豪ドル/円が底を打って、上昇トレンドへ転換して間もなくのタイミングだった(図表2参照)。これまでのところ、今回のプライスアクションは、この2つと似ている。

【図表2】豪ドル/円と52週MA (2008年~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成

2009年と2016年のケースでは上昇トレンドが展開する中、豪ドル/円は52週MAを1~2割上回る動きに向かった。今回も似たような展開になるなら、足元の52週MAは72.5円程度なので、豪ドル/円は一時的に下落しても52週MA前後でサポートされ、80~85円を目指す上昇トレンドが展開する可能性がある。