豪ドル/米ドルを90日MAと52週MAで考える

豪ドル/米ドルは上値が重い展開が続いている。これは、基本的には「上がり過ぎ」の修正ということだろう。豪ドル/米ドルの90日MA(移動平均線)からのかい離率は、6月5日の8.6%がピークで、足元は6%前後まで低下してきた(図表1参照)。

【図表1】豪ドル/米ドルの90日MAからのかい離率(2000年~)
出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

経験的に、同かい離率が10%に近付くと「上がり過ぎ」懸念が強まる。上述のように、同かい離率が6%前後まで低下してきたということは、まさに「上がり過ぎ」修正が進んできたことを示している。

では、「上がり過ぎ」修正に伴い豪ドルはどこまで下落するのか。経験的には、豪ドル/米ドルが上昇トレンドを展開しており、下落はあくまで一時的な動きである場合なら、52週MA前後までの下落にとどまる可能性が高い。足元の52週MAは0.67ドル(図表2参照)。

【図表2】豪ドル/米ドルと52週MA(2010年~)
出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

それにしても、豪ドル/米ドルが上昇トレンドにあるかはどのように判断したらよいか。これも経験的に、上昇トレンドが展開している場合は、52週MAを1ヶ月以上といった具合に長く上回る。足元の豪ドル/米ドルは、先週まで52週MAを3週連続で上回った。ということは、今週末以降も0.67ドルを上回るなら、豪ドル/米ドルは上昇トレンドが展開しており、下落は限られる可能性が高くなるだろう。