2月上旬に大幅な急落が入り、暗号資産はそこからは横ばい相場が続いています。横ばい相場と言えどボラティリティは高く、特にアルトコインは急騰・急落の展開が続いています。イーサリアムに至っても、1日5%程度の値動きが日々見られる状況です。

これは、板(オーダーブック)の厚みが十分に戻っていないこと、すなわち市場の指値注文量が乏しいことを示唆している可能性があります。流動性が薄い局面では、小さな売買でも価格が振れやすく、落ち着いた「静かなレンジ相場」に移行するまで、下値を切り下げる動きが断続的に出やすくなります。現状は、急落後の反発が「回復」というよりも「傷口の確認」に近く、まだ市場は痛んでいる印象です。

また、米株式市場でも一部のAI銘柄が相対的に底堅い一方で、SaaS系テック企業の株価下落が目立ち始めました。NASDAQ市場でも急落する銘柄が散見され、不穏なムードが続きます。リスク資産全体で「選別色」と「弱いところからの崩れ」が同時に進む局面は、暗号資産にとっても逆風になりやすい点に注意したいところです。

筆者としては、戻り売り目線に変更はなく、当面はリスクオフ相場が続くと考えています。

BTC(ビットコイン)は1,000万~1,100万円レンジを前提に戻り売りトレード

BTC/JPYの日足チャート:上値の戻りは「売り場」として捉えたい局面

BTC/JPYの日足チャート分析です。下降トレンドラインからはまだ乖離しており、この距離を埋めにいく1週間になると予想しています。いったん下値を探りに行ってから反発するケースもあれば、横ばい推移のまま下降トレンドラインにタッチするケースも想定され、現時点では断定が難しいところです。

ただし、SMA30(黄色)に触れたあたりからの下落再開は引き続き意識しており、上値の戻りは「売り場」として捉えたい局面です。

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

1,000万~1,100万円のレンジを想定し、ボラティリティ高めの横ばい推移を挟みつつ、1,100万円を背に戻り売りを実施。2月末~3月上旬にかけて再び下落トレンドが発生する、というイメージです。
運用イメージとしては、売りのコアポジションを小ロットで保有しつつ、もう片方のポジションで「戻りを売って、利確して、また戻りを待つ」という回転売買を狙うスタンスです。急落後は「上げ下げの往復」が起こりやすいため、コアと回転を分けることで、心理面とリスク管理の両方が安定しやすくなります。

BTC/JPYの4時間足:次の下値の目途は900万円割れ

続いて、BTC/JPYの4時間足チャート分析です。SMA90(水色)は1,100万円手前まで下落してきており、時間足レベルではこの水準への戻りを狙うと良さそうです。

MACDは下落調整を終えて0.00付近まで回復してきました。ここからしばらく横ばい推移となる場合、次のブレイクアウトに向けた「エネルギーの蓄積」が進みやすく、時間足レベルでは小動きの展開も期待したいところです。

細かいレンジで申し上げると、1,060万~1,090万円でコツコツと戻り売りポジションを作っていくほうが得策でしょう。次の下値の目途は900万円割れを想定したトレードを狙う予定です。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH(イーサリアム)はボトム圏で三角保ち合い形成中

ETH/JPYの4時間足チャート分析です。一時28万円を割れる局面もありましたが、足元は三角保ち合いを形成中です。荒々しい値動きが続いていますが、再びSMA90(水色)までの反発を想定し、まずは戻りを待つ予定です。32万円付近から戻り売りを意識し、焦らず待ちの姿勢で臨みたいと考えています。

【図表3】ETH/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ショートポジションは直近安値を割り込むあたりで手仕舞いを狙い、現在の荒いボラティリティを前提に、2月末にかけて「もう2往復以上」する可能性も視野に入れ、売り回転トレードを狙いたいと思います。

下落トレンドの最中は、思いもよらないタイミングで急落することも多いため、売りのコアポジションは一定レベルでキープし、残り半分のロットで短期トレードを繰り返すイメージです。これにより、レバレッジコントロールが効きやすく、相場の急変にも対応しやすい「落ち着いたトレード」が可能になります。筆者としては、これを基本形として下落トレンドに臨みたいと思います。

今週(2月16日週)のポイント

米国株がここから崩れてきた場合、リスク資産全体の下落相場を呼び込み、暗号資産も更に一段安となる可能性があります。インフレ率は徐々に低迷しつつあり、利下げ期待は高まっているにも関わらず、株式市場は高値圏で揉み合っています。こうした「好材料を織り込んだ後の高値圏」は、何かのきっかけで崩れやすい地合いが整っているようにも感じています。

•    横ばいでもボラ高止まり=板が薄く、下値を切り下げやすい地合い
•    BTCは1,000万~1,100万円レンジ想定、戻りは売り場(SMA30/下降トレンド線を意識)
•    4時間足はSMA90付近(~1,100万円手前)が戻り売り候補、1,060万~1,090万円で分割も視野
•    ETHは三角保ち合い、SMA90までの戻り→32万円付近から戻り売りを想定
•    コアポジション(保有)+回転(短期)に分け、急落に備えてロットとレバレッジを管理
•    米国株(特にNASDAQ)が崩れると、暗号資産の一段安リスクが高まりやすい