金融テーマ解説の記事一覧
チーフ・アナリスト 大槻奈那が、毎回、旬な金融市場のトピックについて解説します。市場の流れをいち早く把握し、味方につけたいあなたに、金融の「今」をお伝えします。
不定期更新
世界の債務膨張: 高リスク債の動きを注視
● 足元で世界の高リスク債市場で不安定な動きが出始めている。株式の勢いの割に、銀行の高リスク債券であるCoCo債や高リスク債券には年初来の勢いがなく、北朝鮮問題後退後も回復がやや鈍い。...
ECB利上げのタイミングは?:リスクとしてのイタリアの金融
● 7/20のECB理事会を前に、ユーロ圏の金融政策の"出口"の時期が注目されている。マクロ的には、成長率、インフレ率ともに足元はやや弱めだが概ね堅調に推移、格差も縮小傾向にある。● 金融...
米国金融機関の財務改善で還元期待、規制緩和の進捗に期待:米大手行に改めて強気
● 米銀株が堅調だ(図表1)。28日に発表されたFRBの健全性検査「ストレステスト」で、制度が開始以降初めて全34行が合格。事前予想以上の良い結果となった。● 対象行は予想純益の「100%」...
日銀は想定通りの政策維持。当面日米金利の急激な変動に注意
● 米国は想定通り0.25%利上げ。かつ、FRBの保有する資産の年内圧縮を発表。しかし足元の物価上昇率は低く、追加利上げの時期は不透明に。● 日本は、前回から金利、資産購入目標とも現状維...
日米金融政策決定会合プレビュー:米国の9月利上げ期待は維持できるか
-今週の日米政策決定会合については、各種指標等をみる限り、大きなサプライズは考えにくい。米国は0.25%の引き上げ、日本は、金利、資産購入のメド等の据え置きを予想する。-日本の個人投資...
邦銀の今期見通し:一部の成長分野と高配当銘柄にフォーカス
● 銀行の17/3期決算発表と大半の説明会が終了。17/3期の平均3%の減益は想定通りだが、18/3期会社予想は、東証銀行セクター86銘柄中51銘柄が二桁減益と保守的。● 一方株主還元は、大多数の...
米「グラス=スティーガル法」復活リスク:一部金融機関への影響は限定的
● 米国で銀行・証券業務分離法(「グラス=スティーガル法」)の復活が報じられており、足元の米金融機関株の重石となっている● しかし、現在、銀・証どちらか一方の業務の比率が大きく、業...
米自動車ローン問題:リスク急拡大で、利上げの重石に
● 米自動車販売は、悪天候要因のあった3月からはやや持ち直すとみられている。しかし、トレンドとしては減速が続くだろう。背景にある自動車ローン問題は依然悪化傾向にある。● メーカーの...
米国金融機関に改めて強気スタンスを確認
● 政治イベント消化で再び米国に注目が集まる中、改めて米金融機関への「強気」を確認。17/1-3月の純利益は前年比+29%で、当面景気拡大や金利上昇の恩恵を最も大きく受けるセクターの一つ。...
英BREXIT始動:今後のスケジュールと6つの論点
●3月29日、予定通りに英国がEUに対し離脱を通告。まずは、通知から48時間以内にEU大統領が示す交渉方針の素案と、4月29日に臨時で開かれる欧州首脳会議に注目●EUは英国に600億ユーロとも言わ...
17年度の金融環境と銀行株の見通し
●欧米の金融政策は、揃って出口=緩和縮小へ。日本は、消費者物価伸び悩みに足を引っ張られ、マイナス金利維持を強いられる。●日米で銀行株が売られ、資金が欧州に若干戻っている感。しかし、...
イベントラッシュの欧州:リスクシナリオを検証
●当面の欧州情勢で注視すべきポイントは、オランダ・フランスの選挙に加え、ギリシャの支援継続条件、イタリア等の金融再建の3点。それぞれのリスク要因を検証する●いずれも致命的なイベント...
トランプ大統領の規制緩和で恩恵を受ける金融機関は?
□米銀は、トランプ氏当選以降SP500株価指数をアウトパフォーム。特に地銀が大幅上昇□足元の株価はやや落ち着いているが、米中堅金融機関については、今後の一段の規制緩和の対象になる可能性...
金融政策は"無風"。物価下振れリスクと為替不安定化で、緩和長期化の方向
●金融政策も物価見通しも維持。先週来長期金利が上昇していたが今後の動きは不透明●物価の下振れリスクは高まっている。トランプ米大統領の日中の通貨安誘導を批判する発言もあり、日銀の長期...
2017年の展望:久々に銀行セクターに明るい兆し
■日米金利差は引き続き拡大で円安トレンドは継続。リーマン・ショック前に比べて企業の海外進出が進んでいるため、為替の収益影響も鮮明■連綿と続いた金融規制厳格化も来年始めについに収束、...
間(ま)の悪いイタリア国民投票「否決」~総じて影響軽微だが金融業界には重石
□イタリア国民投票「否決」。総じて織り込み済みだが、佳境のイタリア大手銀行再建プロセスへの影響は要注意□イタリアの国の格付けは「BBB」レンジぎりぎり。今回の結果を受け見通しが「ネガ...
トランプ次期米大統領は、世界の金融業界にプラスなのか
□トランプ氏の勝利で世界的金融株高。背景は、米国の1)金融規制緩和期待、2)長期金利上昇、3)景気拡大、特にインフラ関連の貸出成長期待□まだ規制緩和は織り込み切れていないため米銀には...
日銀金融政策決定会合終了:"便りのないのは良い知らせ"追加緩和見送りで市場は安定へ
10/31-11/1に金融政策決定会合が行われた。ポイントは以下の通り。金融政策決定会合のポイント1)追加緩和は見送られ、前回9月21日に決定された「長短金利操作付き量的・質的金融緩和(イールド...
金融政策に関する個人投資家アンケート~マイナス金利の不人気は定着するも、投資家マインドはやや改善
マネックス証券では、10月31日~11月1日の金融政策決定会合を前に、個人投資家向けに日銀の金融政策に関するサーベイを行った(実施期間:10月7日~11日、回答者数:745名)。個人投資家の間に...
ドイツ銀行と他行への波及:株価底打ちも、抜本的な改善には時間
今週はドイツ銀行の米司法当局への支払いが安く済むとの報道から銀行の株価が回復した(図表1、図表2)。10月6日には、IMFも早期の和解を促しており、金額はどうあれ、この司法問題は収束間近と...