株主優待投資を実践している、かぶ太郎さん、仔馬の優待生活さんに2026年の投資計画や人生における投資の位置づけ、投資してよかった「推し」銘柄などをお聞きしました。
かぶ太郎さん:優待投資では食料品などを選び生活水準の向上を目指す、NISA成長投資枠は高配当銘柄、つみたてNISA枠も活用
配当金収入を現在の年収レベルまで増やすことを目指し、着実な資産形成を続けるかぶ太郎さん。
(40代・男性・会社員・妻子あり・関西在住)
150銘柄をエクセルで管理。保有銘柄見直しの基準は2つ
――株主優待銘柄を選ぶときに大切にしているポイントについて教えてください
銘柄を選ぶ際は、配当と優待合わせて合計利回り4%を意識していますが、株高の現状では良い銘柄を狙えないケースもあり、増配など株主還元への姿勢が積極的かどうかもチェックしています。
――現在保有している銘柄数はどのくらいでしょうか?また、保有銘柄の見直しのタイミングや基準があれば教えてください。
現在は約150銘柄保有しており、管理はエクセルで行っています。保有株を見直しするタイミングは①株主優待の変更・廃止②急騰後の過熱感が冷めそうな時や利回りが低くなった時などです。
自社商品の食品類などの優待銘柄を増やし、生活負担を少しでも軽減
――NISAの活用方針について
2026年は子ども2人が進学を控えているため、支出などの状況が不透明な部分もあり、明確な方針は示せない部分がありますが、NISAの「つみたて投資枠」はできる範囲で継続し、「成長投資枠」は高配当株を中心に買っていきたいと考えています。
――数年間、物価高が続いている状況下において、投資で何か工夫している点はありますか?
兼業農家としてお米や野菜を作っているため、食料品の値上がりによる影響は比較的抑えられており、その点は恵まれていると感じています。投資においては、食品・果物などが選べるカタログギフトや自社商品の食品類、デジタルギフトなど優待銘柄を増やすことで、生活負担を少しでも軽減できるよう工夫しています。
――今後の投資の目標について教えてください
まだまだ道のりが長いですが、目標としては、配当金収入を現在の年収レベルまで増やすことを目指しています。その過程で優待銘柄数も増やし、生活水準を高めたいと考えています。
また、早期リタイヤ(FIRE)も考えてはいますが、現時点では焦らずに会社員としての毎月の安定した給与という最大の強みを活かし、着実な資産形成を進めたいと思います。
かぶ太郎さんが選ぶ「推し」優待銘柄、マクドナルド(2702)やエディオン(2730)など5選
銘柄1:ヒューリック(3003)
300株以上を2年以上継続保有すると、3,000円相当の商品が掲載されたカタログギフトから2点好きなものを選べます。さくらんぼや海鮮、肉類など内容が充実していて、選ぶのが毎年楽しみです。
銘柄2:クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)
100株以上保有すると、1,500円相当の優待食事券がもらえます。「磯丸水産」や「えびそば 一幻」「かごの屋」など居酒屋からラーメン、和食など使えるお店が多彩でジャンルも多いため、毎年どこへ行こうか楽しみにしています。
銘柄3:日本マクドナルドホールディングス(2702)
100株以上保有すると、バーガー類、サイドメニュー、ドリンクの引換券が1枚になった優待食事券が1冊もらえます。物価高でも値段を気にせず注文できて、子どもがいる家庭にもおすすめです。
銘柄4:エディオン(2730)
100株以上保有すると、3,000円相当の自社ギフトカードがもらえます。ギフトカードは1円単位で利用できるため、使いやすいのも嬉しいポイントです。
銘柄5:アークランズ(9842)
100株以上保有すると、「かつや」などの飲食で使用できる自社商品券(550円)が2枚もらえます。「ムサシ」「ビバホーム」などのホームセンターでも利用できるため、日用品を買う際に重宝しています。
2023年6月掲載 株主優待+配当株投資で年間約140万円を節約!優待投資家かぶ太郎さん【前編】
2023年6月掲載 家計の節約に役立つおすすめ株主優待銘柄10選 優待投資家かぶ太郎さん【後編】
仔馬の優待生活さん:株主優待を活用して楽しく、お得に生活。目先の含み損にとらわれず目標は年間配当120万円
自分のライフスタイルに合った株主優待を活用して楽しく、お得に生活することを大切にしながら、中長期視点での投資を意識している仔馬の優待生活さん。
(30代・兼業投資家・九州地方在住)
株主優待銘柄選定の5つのポイント
――優待銘柄を選ぶときに大切にしているポイントについて教えてください
優待銘柄を取得する際は、値上がり益を狙うというよりも、自分のライフスタイルに合った株主優待を活用して楽しく、お得に生活することを大切にしながら、中長期視点での投資を意識しています。そのため、銘柄選定では次の5点を重視しています。
2.「PBRは0.5~1倍、PERは10~15倍」を目安に、株主還元に積極的な企業かどうか
3.「配当性向は40%を基準」
4. 自社事業と関連性の薄い金券やポイントなどを優待としている銘柄は、改悪リスクが高い傾向があるため、慎重に判断します
5. 過去数年間の単元株主数の推移や、長期保有制度の有無
――現在保有している銘柄数はどのくらいでしょうか?また、保有銘柄の見直しのタイミングや基準があれば教えてください。
自社商品や自社優待券がもらえる優待銘柄を中心に140銘柄を長期で保有しています。端株投資では有配銘柄を約1,460銘柄保有し、株式分割やTOB(株式公開買い付け)をはじめ、好決算や株主還元方針の見直しによる自社株買いや増配によって、株価上昇が期待できる銘柄に投資しています。極限のリスク分散を図ることで、安定的に含み益を増やし、高パフォーマンスで推移しています。
管理方法としては、優待株であれば優待の改悪や廃止、単元株主数増加により優待維持が難しそうな場合、配当株なら減配や無配転落が見直しのタイミングになります。
2026年の投資計画(投資方針)、中長期の視点で投資することを意識
――NISAの活用方針について
NISAには年間120万円の「つみたて投資枠」と、年間240万円の「成長投資枠」という2つの非課税枠がありますが、私は現在、成長投資枠を個別株で優先的に活用する方針をとっています。
特に、配当性向にまだ余力があり増配の期待が持てる銘柄や、連続増配を続けている安定性の高い銘柄は積極的に買い増しています。また、指標面で割安感のある銘柄については、企業の成長性や将来の事業ストーリーを踏まえ、中長期の視点で投資することを意識しています。
物価高対策として、継続投資
――数年間、物価高が続いている状況下において、投資で何か工夫している点はありますか?
食事優待券や生活必需品などがもらえる優待株への継続投資を行い、家計支出を抑えつつ優待生活を楽しみながら、お得なキャンペーンやポイ活を継続しています。
――人生において、投資の位置づけや今後の目標について教えてください。
定期的にポートフォリオを見直しつつも、目先の含み損にとらわれず積み立て続ける「 ほったらかし戦法」を軸に、年間配当120万円をひとつの目標にしています。また、近年はリスク分散のために不動産や外国株式にも投資を広げています。地道に資産を増やしながら、将来的な新規事業の展開にもつなげていきたいと考えています。
仔馬の優待生活さんが選ぶ「推し」優待銘柄、イオン(8267)やJMホールディングス(3539)など5選
銘柄1:イオン(8267)
100株以上保有すると、優待カードが付与されます。イオングループ内での買い物金額に対して、保有株式数に応じた還元率がキャッシュバックされる魅力的な優待です。お客さま感謝デーやイオングループが発行する株主優待券などとも併用可能で、イオン経済圏で効率的なポイ活ができます。さらに、イオンラウンジ利用権やイオンシネマでの映画鑑賞が1,000円となり、ソフトドリンクまたはポップコーンももらえます。初めて買った優待株でもあり、思い入れのある銘柄です。
銘柄2:タマホーム(1419)
100株以上保有すると2,000円分のQUOカードがもらえ、3年以上継続保有で4,000円分にグレードアップします。同社のCMや広告に起用された俳優がデザインされたオリジナルのカードが届くので、毎回楽しみにしています。近年は株主還元にも積極的で、優待拡充と連続増配により、当時取得した株価から約7倍にまで上昇し、推しの銘柄のひとつになっています。
銘柄3:JMホールディングス(3539)
100株以上を1年以上継続保有すると、精肉関連商品がもらえます。保有数によって内容がグレードアップし、200株以上保有していると、国産若鶏胸肉2kg、沖縄琉香豚バラ肉500g、豚肩切り落とし500gといった大容量の精肉関連商品2,500円相当が送られてきました。物価高の中で家計に嬉しい優待のひとつです。
銘柄4:アンドエスティHD(2685)
100株以上保有すると、年に2回1,500円相当の株主優待券がもらえます。さらに3年以上継続して保有すると、1,000円増額されるとてもお得な優待です。「グローバルワーク」や「ローリーズファーム」など多彩なブランドを全国展開していて、店舗数も多く、特にコッペパンサンドが人気の「niko and ... COFFEE」では、自社ポイントとdポイントをダブルでためることができるのでおすすめです。
銘柄5:トリドールホールディングス(3397)
100株以上保有すると3,000円相当、200株以上保有すると4,000円相当の優待カードがもらえます。さらに、200株以上を1年以上継続保有している場合は3,000円分が追加され、優待ポイント7,000円分を年2回もらえます。優待カードは「丸亀製麺」や「コナズ珈琲」などのグループ店舗にて使用可能です。私は毎月1日の「釡揚げうどんの日」にアプリクーポンと優待ポイントを併用利用しながら、お得にトッピングが増やせる「うどん札」や来店スタンプをためています。
2023年6月掲載 優待株と高配当株の二刀流で優待生活を満喫!個人投資家 仔馬の優待生活さん【前編】
2023年7月掲載 2023年後半(7月~12月権利確定)の推し銘柄10選 個人投資家 仔馬の優待生活さん【後編】
――本記事は2025年11月に実施したメールアンケートをもとに構成しました。アンケートにご協力いただきありがとうございます。
