9月失業率4.4%が分かっていたら10月FOMCは0.5%利下げだった?
失業率と米国の政策金利のFFレートには、失業率が上昇するとFFレートを引き下げる、またはその逆の逆相関の関係がある。その上で、その関係をより強めるべく失業率に修正を施した「修正失業率」を使うと、2024年9月以降の米利下げ局面は、まさに修正失業率の上昇に沿って展開してきたようになる(図表1参照)。
両者の関係をより拡大した上で、9月失業率4.4%で修正失業率を計算したのが図表2になる。10月FOMC(米連邦公開市場委員会)は0.25%の利下げを決定したが、これを見るともっと大幅な利下げが必要だった可能性もありそうだ。つまり、10月FOMCが行われた時に、9月失業率4.4%が分かっていたら利下げ幅は0.5%になっていた可能性があり、その不足分の0.25%利下げを次回12月FOMCで検討することになるかもしれない。
11月雇用統計確認できずFOMCが判断することのリスクとは?
ただし、状況をやや複雑にしそうなのは、12月FOMCが行われるまで、本来なら10月と11月の雇用統計も発表になっているということ。今回の場合、「シャットダウン」の影響で、10月分は発表されず、11月分の発表も12月FOMC終了後に変更されたことから、12月FOMCは雇用統計については9月分までを参考に判断せざるを得ない状況になっている。
12月FOMCで0.25%の利下げを行った場合、その後に発表される11月雇用統計が、実は利下げすべきでないほど良い数字だったとなる可能性ももちろんゼロではないだろう。なお11月失業率が4.3%と9月の4.4%からわずかに改善した時の修正失業率と12月FOMCで0.25%の利下げを行った場合の両者の関係を見たのが図表3だ。細かいが、11月失業率が4.3%なら、12月0.25%利下げは不要のようにも見える。
9月NFPからは急悪化トレンド底打ちの兆しも?=12月FOMC判断はまだ微妙
もう1つ、9月NFP(非農業部門雇用者数)についても確認してみる。9月NFPは11万人の増加となり、4月以来5ヶ月ぶりの2ケタという予想以上の増加となった(図表4参照)。これによりNFPの3ヶ月平均も、前月の1.8万人の増加から6.2万人の増加と比較的大きく増加した。雇用急悪化のトレンドが底打ちした兆しのようにもとれる結果だった。
以上のように、11月までの雇用統計が12月FOMCまでに分からないということや9月NFPで確認された雇用急悪化の変化の兆候などの要因も考えると、12月FOMCでの利下げ判断はやはりまだ微妙ということになるのではないか。
