先週(9月8日)は雇用年次ベンチマーク速報値、米PPI(生産者物価指数)、CPI(消費者物価指数)と重要な経済指標の発表が多くありました。
全体的にFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げを後押しする結果となり、下落基調から反転上昇し、BTC(ビットコイン)は一時1,700万円まで価格を回復させました。
週末から再び上値が重く、特にアルトコインの下落が顕著になってきました。海外デリバティブポジションの多くはロングポジションに傾いており、反落警戒が強まっています。この水準は2025年1月のピーク時と類似しており、買いの建玉が過去最高水準に建っている状況です。ちょっとした悪材料などで崩れやすい環境ですので注意が必要です。
BTC(ビットコイン)の200日移動平均線はまだ1,500万円
BTC/JPY日足チャート分析です。SMA90(水色)を割り込み、SMA200を目指す展開かと予想しましたが、目先7-8%ほどの反発となりました。1,720万円付近が高値となっており、さらに超えていけるか、再び反落するか、といった地合いです。
個人的に短期的にはかなり厳しいと見ています。ヘッドアンドショルダーのような地合いでかつ、右肩頂点付近で既に海外ポジションが最大級である状況では、これからさらに押し上げるほどの買いを呼び込む必要があります。市場は9月のFOMCの利下げは100%織り込み済みですし、2025年10月の利下げ確率は金利先物で75%以上も織り込んでいます。
こうした期待の後退だけでマーケットは大きく逆流するので、このタイミングで大きな調整相場を2-3週間程度挟むのではないかと個人的には予想します。
今週(9月15日週)は日本時間9月18日(木)3時から結果発表予定のFOMCにて、政策金利引き下げは確定的であるものの、データ次第という点とパウエル議長もお茶を濁す形でタカ派ともハト派とも取れないようなスタンスを取るのではと予想します。
BTC/JPY 1,675万円付近が第1ターゲット
BTC/JPY4時間足チャート分析です。SMA30(黄色)を下回り、現在は上値を抑えこまれつつあります。サポートラインは1,675万円になると予想しており、かつSMA90(水色)は上昇傾向にあることから、週後半に到達している場合は一時的なサポートになると予想します。
ここを割り込むと1,500-1,600万円への調整下落相場が再開されると考え、そのタイミングは週末から特に顕著になってくると予想しています。FOMCがきっかけでマーケットが動き出すと予想し、下落トレンド再開を意識したトレードを模索中です。
ETH(イーサリアム)は日足三角保合下限ブレイクか
ETH/JPY日足チャート分析です。先週(9月8日週)は70万円まで回復するも、週末は反落基調に戻りつつあります。MACDは既に0.00付近まで下落し、その後ゴールデンクロスとなり、クロスして4営業日が経過しました。9月16日もしくは17日ごろに上昇に転じた場合、時間切れとなるでしょう。再度下方向に調整する可能性のほうが高くなると予想します。
目先60万円のサポートまでの調整、あるいは割り込んでSMA90(水色)を意識し、三角保合の下限ラインへの下押しを予想した下落トレンド継続と考えます。
前述通り、海外のデリバティブポジションはロングが大きく偏っており、調整のきっかけを待っている状況です。繰り返しになりますが、FOMCをきっかけに利下げ実行での「セルザファクト」に注意しながらの相場になると予想します。私自身は押し目買いトレードはしばらく控える予定です。
