サイバーセキュリティ銘柄の株価は下落。この2銘柄は絶好の買い場に見える

モトリーフール米国本社 – 2026年3月8日 投稿記事より

AI懸念で売られたサイバーセキュリティ株、今こそ注目したい2銘柄

人工知能(AI)がこれらの企業にどのような影響を与えるのかを見極めようとしていたため、過去1年ほどの間、多くの投資家はサイバーセキュリティ関連銘柄を敬遠してきたと考えられます。企業およびその企業が事業を展開する市場を投資対象として妥当かどうかを評価することは大切な戦略です。しかし最近、多くのサイバーセキュリティ銘柄が急落したこともあり、一部の投資家が冷静な評価を行うというより、パニックに近い状態に陥っているように見受けられます。

しかし、結果として長期投資家にとっては投資の好機が生まれていると考えられます。ここでは、投資家が売り急いだたことで、投資妙味がありそうなサイバーセキュリティ株2銘柄を紹介します。

1. AIによってパロ・アルト・ネットワークスのセキュリティ事業が加速

パロ・アルト・ネットワークス[PANW](以下、パロ・アルト)は、サイバーセキュリティ企業として確固たる地位にありますが、さらに市場での地位を強化するためにいくつかの大きな施策を実行してきました。その一つが、2025年行った約250億ドルによるサイバーアークの買収です。これにより、同社はサイバーアークが持つ業界最高水準の認証およびアクセス管理(IAM)セキュリティ機能を手に入れました。

パロ・アルトは成長に向けAI にも注目しています。先月、同社のニケシュ・アローラCEOは「プラットフォーム化の分野で引き続き強い需要を確認しており、この流れはAIによってさらに加速しています。顧客は自社のサイバーセキュリティ対策の更新とセキュリティ環境の標準化に積極的であり、当社のアプローチと一致しています」と述べました。さらにアローラCEOは、AIセキュリティを採用する顧客が拡大しているため、この流れは「長期的なトレンドになるだろう」と付け加えました。

パロ・アルトのAIセキュリティプラットフォーム「Prisma AIRS(プリズマ・エアーズ)」は、同社のセキュリティ製品群の中でも人気の高いツールとなり、このプラットフォームを利用する顧客数はわずか1四半期で3倍に増加しました。2026年1月に終了した第2四半期決算では、セキュリティ製品に対する需要が旺盛であることを示し、売上高は前年同期比15%増の26億ドル、希薄化後1株当たり利益(EPS)は約61%増加して61セントとなりました。

経営陣はガイダンスで2026年も成長が続くと予想しています。2026年通年の売上高は約113億ドルと前年よりも23%増加する見通しです。さらに、経営陣は利益率が高水準を維持するとみており、米国会計基準に基づかない(非GAAP)売上高営業利益率は約29%と予想されています。

AI がサイバーセキュリティ銘柄に与える影響を見極めようとする中で、投資家は慎重な姿勢を強めており、これは過去1年間にパロ・アルトの株価が20%下落した一因となっています。しかし、同社のサイバーセキュリティ分野での強固な地位と高い収益性を考慮すると、今が同社株へ投資を検討する良い機会かもしれません。

2. マイクロソフトはサイバーセキュリティにおける隠れたリーダー

マイクロソフト[MSFT]はサイバーセキュリティ事業の売上高を個別に開示していませんが、2025年の推計では、同社のセキュリティ関連収益は約370億ドル、2030年には年間500億ドルに達する可能性があるとみられています。また同社は最近、世界で160万のセキュリティ顧客を抱えていると発表しました。

筆者は、AIがもたらす脅威がますます複雑化する世界において、セキュリティ事業はクラウド事業と非常に密接に結びついているマイクロソフトは最も恩恵を受ける位置にある企業の一つだと考えています。マイクロソフトのクラウド部門であるAzureは、アマゾン・ドットコム[AMZN]のAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)に次ぐ世界第2位のクラウド事業です。

市場シェアは21%と、競合他社との差を縮め続けています。2030年までにAIクラウド市場は約2兆ドルに成長すると予想されています。顧客企業がマイクロソフトのクラウドエコシステムに組み込まれていくにつれて、同社のサイバーセキュリティ顧客も増えていく可能性が高いでしょう。

さらに、マイクロソフトはCopilotチャットボットをはじめとするAI分野のリーダーであり、同社は、他のソフトウェア企業が到底まねできないやり方で、自社のサイバーセキュリティ・ソフトやサービスにAIを組み込むことが可能です。例えば、マイクロソフトは最近「エージェント365」を発表しました。

これは、顧客企業が既存のセキュリティサービスを管理するのに使えるAIエージェントで、マイクロソフト365やAzureクラウドで既に使用しているのと同じ管理機能を利用できます。実際に、マイクロソフトのある顧客企業ではこのAI エージェントを使うことで、サイバーセキュリティ上の脅威をトリアージ(優先度判断)するのにかかる時間を75%短縮できたといいます。

投資家にとってさらに魅力的なのは、本稿執筆時点の株価収益率(PER)が25倍にとどまる点です。テクノロジーセクターの平均である39倍に比べ、大幅に割安です。マイクロソフトの株価はこの1年、ほぼ横ばいとなっていますが、セキュリティ分野での優位な地位、AIとクラウドを組み合わせた成長機会を考えると、長期的には非常に魅力的と言えるでしょう。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Chris Neigerは記載されたどの銘柄の株式も保有していません。モトリーフール米国本社はアマゾン・ドットコムとマイクロソフトの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、パロ・アルト・ネットワークスを推奨しています。モトリーフール米国本社は、情報開示方針を定めています。