日経平均は3万8000円台を固める展開に
先週末のストラテジーレポートで述べた通り、日本株の戻りもいいところまで来た感がある。値幅的には下げ幅の6割を取り戻し、バリュエーション面でも過去平均並みのPERまで戻した。極端な割安感がなくなった以上、ここからは新規の材料がないと買い上がれない。週末に日米の金融当局トップの発言機会を控えて様子見姿勢が強まるなか、日経平均は3万8000円台を固める展開だろう。
今週は材料難で動意薄
23日には衆参両院が開く閉会中審査で、日銀による利上げや株式市場の反応について植田総裁の意見聴取がある。米国では22-24日にワイオミング州ジャクソンホールでカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)が開催され、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演する。
主な指標は23日発表の7月の全国消費者物価指数(CPI)くらいである。CPIは、生鮮食品を除くコアで前年同月比2.7%上昇と、前月の2.6%から伸びが若干加速する予想。この程度であれば市場の反応は限定的だろう。
今週は本当に材料難だ。ジャクソンホールのパウエル講演待ちで、投資家も動かないだろう。これまでの動きが激し過ぎた。相場も少し遅めの「夏休み」を取るくらいでちょうどよい。
予想レンジは3万7000円~3万8800円とする。