今週は日米多数の重要イベント

今週は重要イベントが目白押しだ。11-12日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や12日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)、そして13-14日に日銀の金融政策決定会合がある。14日には先物とオプションの清算日が重なる3ヶ月に1度のメジャーSQ(特別清算指数)の算出を控える。


米利下げの行方 13日未明の公表に注目が集まる

まずFOMCではドットチャートで年内利下げ回数の修正がどのように行われるかが焦点だ。「3回から2回に修正」がメインシナリオだったが、直近では年内1回との見方が優勢になっている。

FedWatchでは7月、9月と利下げ見送りで11月会合で0.25%の利下げを実施、年内はその1回と見込んでいる。

年1回となるとタカ派的と捉えられ、金利上昇・株安を招くだろうと警戒されていたが、市場の織り込みがもうそこまで進んでいるなら、年1回の示唆となっても市場の反応は限定的か。いずれにしてもパウエル議長の記者会見と併せて東京時間13日未明に公表される結果に注目が集まる。


日銀金融政策QT開始時期に疑心暗鬼か

13-14日の日銀の金融政策決定会合では追加利上げは見送る公算が大きいものの、国債買い入れの減額などが焦点となる。ただ、減額の方針を決めるとしても、現状の月6兆円程度の長期国債買い入れ額を5兆円程度に減額する程度の微修正にとどまる可能性が高い。それなら本格的な量的引き締め(QT)の開始とは言えないので、市場の動揺は抑えられるとの見方がある。しかし、ではいつからQT開始か、という疑心暗鬼は消えず、金利上昇圧力が高まりやすい地合いは継続するだろう。ちなみに、その程度の減額では為替市場に与える影響は微々たるものだと思う。

今週は波乱含みの展開になりやすい状況がずっと続く。気の抜けない一週間となる。

予想レンジは3万7900円~3万9200円とする。