【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,272.75  ▼524.63 (2/13)
NASDAQ: 15,655.60  ▼286.95 (2/13)

1.概況

米国市場は1月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことで早期の利下げ観測が一段と後退し大幅下落となりました。98ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に544ドル安まで下落した後一旦下げ渋りました。しかし、午後に入って再び下げ幅を広げると取引終盤には757ドル安まで下落しました。その後下げ渋ると引けにかけて持ち直しましたが上値は重く結局524ドル安の38,272ドルで取引を終え反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も286ポイント安の15,655ポイントと続落となりました。

2.経済指標等

1月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.1%上昇となり前月から伸びが鈍化しましたが市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げ、一般消費財・サービスと不動産が2%近く下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでもウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]が4%を超える下落となったほか、ゴールドマン・サックス[GS]も3%以上下げました。ダウ[DOW]も3%近く下落し、キャタピラー[CAT]とボーイング[BA]、マイクロソフト[MSFT]、ホーム・デポ[HD]、セールスフォース[CRM]、スリーエム[MMM]、ナイキ[NKE]も2%以上下げています。一方で5銘柄が上げ、ウォルト・ディズニー[DIS]は1%余り上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が軟調で、アマゾン・ドット・コム[AMZN]とテスラ[TSLA]が2%を超える下落となり、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も2%近く下げています。また、半導体株も安くマイクロン・テクノロジー[MU]が5%近く下落し、ウエスタン・デジタル[WDC]も3%以上下げています。テキサス・インストゥルメンツ[TXN]も2%を上回る下落となり、クアルコム[QCOM]も2%近く下げています。さらに前日に大幅高となった英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]は19%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は1月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことで早期の利下げ観測が後退したことから0.13%高い4.31%となりました。こうしたなかドル円ではさらに円安が進み150円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が円安などを支えに売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)