日経平均はAI・半導体株中心の強い地合いと長期金利上昇の綱引きに
先週の日経平均は24、25日のわずか2営業日で1345円上昇して約2週間ぶりに6万6000円台を回復した。連休中の米ハイテク株高を受け、アドバンテスト(6857)や東京エレクトロン(8035)などAI・半導体関連株が相場を牽引した結果だ。25日移動平均線を奪回したことで強気も盛り返しそうだが、ポイントはこのままAI・半導体株を中心とした強い地合いが続くかどうか。地合いという意味では日米の長期金利上昇が上値を抑える要因として意識されやすい。結局、その綱引きとなりそうだ。
今週の注目はマイクロン・テクノロジー決算と金利動向
綱引きと上述したが、AI・半導体株絡みでの注目材料は30日に発表される米マイクロン・テクノロジー[MU]の決算だ。AI投資を巡っては過剰投資への警戒や開発ペース鈍化への懸念がくすぶる一方、実際の半導体需要は依然として強い。マイクロンの決算では、とりわけAIサーバー向けメモリー需要と高水準の粗利益率が維持できるかが焦点となる。米国市場でもAI関連株への資金流入が再び強まっており、ナスダックは22日に最高値を更新した。マイクロンが強い業績と見通しを示せば、日本でも半導体株主導で日経平均が上値を試す展開になろう。
一方、上値抑制要因のほうでは金利から目が離せない。米10年国債利回りは一時5.23%、日本の10年国債利回りも3.115%まで上昇した。
その意味で、週後半に予定される経済指標が重要である。30日の米PCE価格指数に続き、2日には9月の米雇用統計が発表される。市場予想では非農業部門雇用者数は前月比10万人程度の増加が見込まれる。失業率は4.1%、平均時給は前月比0.3%上昇がコンセンサス。雇用が予想以上に強ければ追加利上げ観測が強まり、米長期金利上昇、ドル高・円安という反応が予想される。円安自体は日本株にプラスだが、米10年金利がさらに上昇するようなら、半導体株にとって円安効果以上に金利上昇が重荷となる可能性がある。
国内イベントでは日銀短観と、金融政策決定会合の「主な意見」に注目
国内では1日の日銀短観と、9月金融政策決定会合の「主な意見」に注目したい。短観では大企業製造業の業況判断DIが前回のプラス22からプラス25へ改善するとの予想も出ている。景況感や設備投資計画の強さが確認されれば日本企業の業績に対する安心感につながる一方、追加利上げ観測を強めて長期金利を押し上げるという二面性もある。日本株にとっては、景気が強いことそのものよりも、それを債券市場がどの程度の金利上昇で織り込むかが重要になってきた。
需給面では、28日は9月末の権利付き最終売買日であり、28日大引けから29日寄り付きにかけて配当再投資の買いが発生する。市場の推計では1.6兆円程度の先物買いとの試算もあり、週前半の相場を支える要因となる。一方、その買いがあくまでテクニカルかつ一時的な「仮需」なので、買い一巡後の反動安にも要警戒だ。
テクニカル面では日経平均6万6600-6万6800円近辺には75日線や一目均衡表の雲上限、直近高値が集中しており、ここを明確に抜けられるかが一つのポイントとなる。
予想レンジは6万5000円-6万8000円とする。
