日本株相場は底堅い展開が続く
今週の日本株相場は、先週に史上初の5万4000円台に乗せるなど急ピッチで上昇してきた反動から、短期的には高値警戒感や利益確定売りが意識されやすいものの、衆院解散を巡る政策期待の持続や、日銀金融政策決定会合で大きなサプライズが見込みにくいことを背景に、全体としては底堅い展開が続きそうだ。
政策金利は据え置きがほぼ確実視されており、会合通過後に円安が進めば輸出関連株には追い風となるだろう。ただし介入警戒感も強まりそうな点には注意が必要だ。
また、IMF(国際通貨基金)の世界経済見通しで日本の成長率引き上げが想定されるなか、海外投資家の資金流入期待も相場を下支えするだろう。
来週以降に本格化する10-12月期決算を前に、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]の好決算を受けた半導体関連や、政策テーマ株への物色が続く一方、米長期金利の上昇や米国株のハイテク調整がリスク要因として意識され、日本株は高値圏でのもみ合いを想定する。
来週以降は決算の本格化、半導体関連銘柄の上値追いに期待
10-12月期決算は来週以降に本格化と上述したが、今週21日にはディスコ(6146)の決算発表がある。半導体受託生産の世界最大手である台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(以下TSMC)は15日、2026年の設備投資計画を520億-560億米ドルに設定した。前年実績は409億米ドルだったから大幅な積み増しだ。TSMCを主要顧客に持つSCREENホールディングス(7735)、レーザーテック(6920)、東京エレクトロン(8035)など半導体関連銘柄は先週末、軒並み年初来高値を更新した。ディスコも年初来高値を更新しているが、決算を受けてさらなる上値追いとなるか注目したい。
米金利上昇や地政学リスクに注視
波乱の芽は米国にある。トランプ米大統領は16日、次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長の有力候補と目されるハセットNEC(国家経済会議)委員長について、現職に「とどまってほしい」と述べ、指名を見送る可能性を示唆した。トランプ氏の発言を受け、外為市場では主要通貨に対するドル指数がプラスに転じ、小高く推移した。米国の要因でドル高円安になる分には日本にとって好材料だが、ハセット氏は候補者のなかでは最も利下げ推進派だっただけに大幅利下げ期待が後退している。16日のニューヨーク債券市場で長期債は売られた。10年物国債利回りは4.22%で終えたが、一時は4.23%と2025年9月上旬以来およそ4ヶ月ぶりの高水準を付けた。金利上昇は米国のハイテク株の重石となるリスクがある。
また地政学リスクもくすぶっている。イラン情勢の不透明感に加えて欧米関係の悪化懸念もある。トランプ氏は米国がデンマーク領グリーンランドを取得する考えを支持しない国に関税を課す可能性があると述べた。
それらのリスクを横目でにらみながら、「選挙は買い」のジンクスで期待をどこまでつないでいけるかが今週の焦点だろう。
予想レンジは5万3500円-5万4500円とする。
