東京市場まとめ
1.概況
日経平均は327円安の57,729円と続落して寄付きました。イランの革命防衛隊幹部がエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を封鎖したと明らかにし、ホルムズ海峡の航行禁止が長期化すれば、物流の停滞や原油高を通じてインフレが再加速する恐れがあることなどが懸念され、株式市場ではリスク回避の売りが出ました。序盤から一貫して、軟調な展開となった日経平均は、早々に節目の57,000円も割り込み、前引けは1,329円安の56,727円となりました。
後場も寄付きでは下げ幅の縮小が見られたものの、売り基調は変わらず軟調に推移しました。大引け間際の15時20分に1,965円安の56,091円をつけ、この日の安値を更新しました。その後も安値圏での推移となった日経平均は最終的に1,778円安の56,279円で大幅続落となりました。
TOPIXは126ポイント安の3,772ポイント、新興市場では東証グロース250指数が24ポイント安の744ポイントとなり、両指数も同じく続落しました。
2.個別銘柄等
住友ファーマ(4506)は19.1%安の1,959円をつけ、大幅続落となりました。2日、研究開発や設備投資などへの資金充当のための最大1400億円規模の新株式発行に向け、発行登録をすると発表しました。市場はこれによる株式価値の希薄化を嫌気し、株価は大幅安となりました。
トヨタ自動車(7203)は6.1%安の3,702円をつけ6営業日ぶりに反落しました。2日、イランの革命防衛隊の幹部によるホルムズ海峡の封鎖をきっかけに、物流の停滞や原油高懸念が高まる中、個人消費が落ち込み、自動車の販売台数が伸び悩みかねないとの思惑が売りを呼びました。
レゾナック・ホールディングス(4004)は一時11.8%高の13,970円をつけ昨年来高値を更新しました。直近で証券会社による目標株価引き上げが相次いでいることや、世界的シェアを持つ半導体の後工程材料の需要の強さに着目した買いが優勢となりました。
日本マクドナルドホールディングス(2702)は一時2.5%高の7,680円をつけ、連日で上場来高値を更新しました。2日、国内証券が同社の投資判断を3段階評価で最上位の「1」、目標株価は8,900円で新規に調査を開始したと伝わり、これを材料視した買いが入りました。
企業のPR支援などを手掛けるブランジスタ(6176)はストップ高水準となる20.0%高の899円をつけ、大幅反発となりました。2日、2026年9月期(今期)に特別配当を50円実施すると発表し、大幅な配当増を好感した買いが殺到しました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は1,778円(3.1%)安で大幅続落となりました。ホルムズ海峡封鎖の報道が伝わったことも、リスク回避の売りに拍車をかけました。明日も中東情勢の緊張感を背景に、上値の重い展開が予想されます。
株価材料には、米国で小売のターゲット[TGT]やサイバーセキュリティのクラウドストライク・ホールディングス[CRWD]の決算発表があげられるほか、米ニューヨーク連銀総裁や米ミネアポリス連銀総裁の講演があげられます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
