【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,119.57  ▼9.98 (10/5)
NASDAQ: 13,219.83  ▼16.18 (10/5)

1.概況

米国市場は9月の米雇用統計の発表を6日に控え様子見となるなか小幅に反落となりました。30ドル安でスタートしたダウ平均はさらに下げ幅を広げると昼過ぎに187ドル安まで下落しましたが、その後下げ渋ると持ち直し取引終盤にプラスに転じました。しかし、44ドル高で伸び悩むと引けにかけて売りが優勢となり結局9ドル安の33,119ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も16ポイント安の13,219ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2000件増の20万7000件となりましたが市場予想ほど悪化しませんでした。また、8月の米貿易収支の赤字額は前月比9.9%減の583億300万ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、生活必需品が2%安となったほか、素材も1%を超える下落となりました。一方で不動産やヘルスケアなどの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー[DIS]が2%近く上げたほか、メルク[MRK]とユナイテッドヘルス・グループ[UNH]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]が1%以上上昇しました。一方でコカ・コーラ[KO]が5%近く下落し、ダウ[DOW]も2%以上下げました。キャタピラー[CAT]とプロクター・アンド・ギャンブル[PG]、マクドナルド[MCD]、ハネウェル・インターナショナル[HON]、ウォルマート[WMT]も1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では新興電気自動車(EV)メーカーの下げが目立ちました。リヴィアン・オートモーティブ[RIVN]は15億ドルの新株予約権付社債(転換社債)を発行すると発表したことで将来の株式需給悪化を警戒した売りが出て23%近く下落しました。ルーシッド・グループ[LCID]も高級セダンの廉価版を発表したことで採算悪化などを懸念した売りが出て7%余り下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い4.72%となりました。ドル円は148円半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な下げに止まったことから小動きでのスタートが予想されます。今晩に米雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかで昨日に回復した節目の31,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)