雇用統計発表後のマーケットの反応

先週のストラテジーレポートで「この秋相場は米国経済のソフトランディング期待からFRBの利上げ打ち止め観測を背景に再度、上昇基調が鮮明になるだろう」と述べたが、先週金曜日の米国市場はその見方を決定づけるような展開となった。

米国時間の朝方に発表された雇用統計では、非農業部門の就業者数が前月から18万7000人増え、17万人程度を見込んだ市場予想を上回ったものの、6月分が10万5000人増に、7月は15万7000人増にそれぞれ下方修正された。失業率は3.8%に上昇したが、職探しをする人が増えた結果と市場には好意的に受け止められた。実際、労働参加率は62.8%とコロナ禍直前の20年2月以来の水準にまで高まってきた。労働市場に人が戻ったことで、過熱感が和らぎ、賃金インフレも沈静化の兆しがある。平均時給の伸びは前月比で0.2%、前年同月比では4.3%となり、それぞれ前月の実績や市場予想を下回った。

この雇用統計の結果を受けて、年内の利上げ確率は大幅に低下した。9月のFOMCでは利上げは見送られるとして、その後もないとの見通しが優勢になりつつある。つまり、FRBの利上げはすでに「終わった」との認識だ。

このような環境下でも円安ドル高が継続している。FRBの利上げ停止と円安の継続という好材料は、日本株にダブルで効いてくる。TOPIXは先週、33年ぶり高値を更新したが、今週も堅調な地合いが継続するだろう。

9月限先物・オプション取引のメジャーSQに注目

今週の主な予定は、5日に国内の家計調査、米国では製造業受注、6日にISM非製造業指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、7日に国内の景気動向指数、中国の貿易収支、8日には毎月勤労統計調査と景気ウォッチャー調査などがある。

日経平均は5日移動平均が25日移動平均を下から上に抜けるミニ・ゴールデンクロスを達成、一目均衡表の雲の上にも抜けてテクニカル的には「いいカンジ」である。今週末には9月限先物・オプション取引の特別清算指数算出(メジャーSQ)を迎える。TOPIXに劣後している日経平均もデリバティブ主導で上昇に弾みがつきそうだ。まずは今週の早いうちに3万3000円の大台を回復すれば、7月につけた高値の更新も視野に入るだろう。

予想レンジは3万2500円~3万3500円とする。