吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】米金利「膠着放れ」と米ドル/円の関係
米金利が狭い範囲での一進一退を繰り返す、「膠着相場」がすでに約2ヶ月も続いた。「膠着相場」をブレークすると、それまでに溜まったエネルギーの発散により、一方向に大きく動く可能性がある。米ドル/円の行方を考える上でも手掛かりになりそうだ。
【為替】米債務上限問題、なぜ「危険」なのか?
米債務上限問題への注目が高まってきた。この問題が、なぜ株安など金融市場の不安拡大をもたらす危険があるのか。実際に株・金利・米ドル「トリプル暴落」が起こった2011年の米債務上限問題を検証しながら考えてみたい。
【為替】米利下げ予想は「行き過ぎ」なのか?
海外の大手金融機関が年内の米利下げに否定的な見解を示したとする報道が、このところ続いた。金融政策の影響を受ける米国の短中期金利は、最近にかけて政策金利を大きく下回って推移しているが、年内の利下げが実現しない可能性が高まると、このような短中期金利の低下は修正に向かう可能性が出てくるだろう。 ただその中で、少し気になるのは、ここに来て警戒感が高まっている米国債のデフォルト不安ではないか。
【為替】大統領選挙でトルコリラはどうなる?
5月14日のトルコ大統領選挙では、大統領の交代が起こる可能性も注目されている。 トルコリラ/円は2014年から長期下落トレンドが続いてきたが、それには現職のエルドアン大統領の影響がかなり大きいと見られてきた。それだけに、選挙結果はトルコリラの行方も左右する可能性が高そうだ。
【為替】対ユーロ「歴史的円安」の可能性を考える
ユーロ/円が一時、2014年に記録した高値を更新し注目を集めている。チャート的に見ると、その前に記録した高値、2008年の169円まで上昇余地が一気に拡大したようになったからだ。 似たようなことが起こったのが2022年の米ドル/円。米ドル/円は2015年に記録した125円という高値を4月に完全に上抜けると、その前に記録した高値をことごとく突破し、一気に1990年以来、約32年ぶりの150円を越える「歴史的円安」が実現した。 今度は対ユーロで「歴史的円安」に向かうことになるかについて考えてみる。
FOMCで米金利はどう動くか?
5月3日にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が発表される。今回については、0.25%の利上げを継続するとの見方が一般的。その上で、利上げの「打ち止め」の可能性を示唆するかが焦点と位置付けられているのではないか。 そのようなFOMCの結果を受けて、米ドル/円にも影響の大きい米金利はどう動くかについて考えてみる。
「大きく動く」米ドル/円は変わるのか
米ドル/円は、2022年に約30年ぶりの150円を越える米ドル高・円安となった。その中で年間の最大値幅は113~151円と38円もの大幅なものとなった。ただ、2023年はまだ3分の1過ぎた段階ではあるものの、127~137円と値幅は10円程度にとどまっている。 2023年が前年から打って変わり、値幅は大きく縮小するところとなるのか、それともこの後値幅が拡大すると仮定すればその鍵は何かについて考えてみる。
【為替】日銀金融政策と米ドル/円の関係
4月28日は、植田総裁が就任して初めての日銀金融政策が発表される。注目されている10年債利回りの上限見直しについて、今回は見送られる可能性が高いのではないか。 10年債利回りの上限拡大や撤廃が見送られた場合、金利はどのように反応するかについて考えてみる。
【為替】続・「行き過ぎた円安」は是正されるのか
4月26日付のコラムでも述べたように、米ドル/円は現在、日米消費者物価で計算した購買力平価を大幅に上回る状況が続いている。程度の差はあるが、これは1980年代前半の米インフレ局面以来のこと。 そんな1980年代の前半、米ドル/円が一時的に消費者物価購買力平価を割れるまで下落した局面があった。インフレ対策の高金利政策を受けて、米国が本格的なリセッションに転落した局面だ。今回はそれについて詳しく見てみたい。
【為替】「行き過ぎた円安」は是正されるのか
米ドル/円は、約40年ぶりに日米消費者物価で計算した購買力平価を大幅に上回る状況が続いている。今回に共通しているのは、米インフレ対策が「行き過ぎた米ドル高・円安」をもたらしたということだろう。 約40年前は、プラザ合意の強硬策がとられるまで「行き過ぎた米ドル高・円安」は是正されなかった。今回はどうだろうか?
【為替】米金利上昇トレンドはまだ終わらない
米ドル/円の行方は、米金利の影響を大きく受けてきた。その米金利は、3月に金融システム不安が浮上したことをきっかけに大きく低下した。では米金利はさらに低下するのか、それとも再び上昇に向かうのか。 実は、テクニカルに見ると重要な分岐点を巡る攻防が続いているものの、まだ米金利上昇トレンドが転換したわけではなさそうだ。
【為替】ユーロ/円と米ドル/円の「違い」とは?
ユーロ/円が2022年10月に記録したこの間の高値(10月21日、148.399円)に目前まで迫ってきた。米ドル/円が、同じく2022年10月に記録した高値(10月21日、151.942円)をまだ1割以上も下回った水準で推移していることを考えると、両者はかなり「差」が開いたと言えるだろう。今回は、この背景について考えてみる。
【為替】米金利が鍵になりそうな日銀政策判断
3月以降、金融システム不安の浮上を受けて大きく低下した米金利だったが、最近は低下が一巡、反発が目立ってきた。 日銀は4月28日に、植田新総裁が出席する最初の金融政策決定会合を予定しているが、米金利上昇リスクへの懸念が残るようなら、10年債利回り上限の拡大など、金融緩和見直しは見送る可能性があるのではないか。
【為替】メキシコペソ「最強通貨」終了の見極め方
代表的な高金利通貨であるメキシコペソは、対円で過去3年間に最大8割もの大幅高を演じた「最強通貨」だが、この半年ほどは2度の急落も起こるなど値動きが上下に荒くなってきた。 「最強通貨」メキシコペソの下落リスクと、上昇トレンド終了の見極め方などについて考えてみる。
【為替】「一時的米ドル高・円安」のシナリオ
3月の金融システム不安の浮上を受けて一時130円を割れるまで急落した米ドル/円だったが、最近にかけて134円を越えるまで米ドル高・円安に戻してきた。 米ドル高・円安はどこまで続くか。120日MA、米金利との関係から考察する。
【為替】米利下げの実現は簡単ではない?
米2年債利回りは、政策金利のFFレートの誘導目標、4.75~5%を一時は1%程度と大幅に下回った。素直に見ると、早期に1%程度の大幅な政策金利引き下げを先取りした動きと言えるだろう。 そんな金利市場が描く「早期利下げ」は本当に実現するのか。過去の米利下げが始まる局面においての金利、株価との関係などから見ると簡単ではなさそうだ。
【為替】続・ユーロ/米ドル短中期見通し再点検
先週のユーロ/米ドルは、2022年12月頃から続いてきた1.05~1.1米ドルを中心としたボックス相場をユーロ高方向へ抜け出しそうな動きとなった。背景には、独金利上昇などを受けて金利差ユーロ劣位の縮小が広がっていることがありそうだ。 4月3日付「ユーロ/米ドル短中期見通しの再点検」のフォローアップ分析を行ってみた。
【為替】ユーロ/円と豪ドル/円の違いとは?
主要なクロス円でありながら、ユーロ/円と豪ドル/円はここに来て対照的な動きが目立ってきた。 トレンドを判断する上で参考になる52週MAとの関係で見ると、ユーロ/円は上昇トレンドが続いているのに対し、豪ドル/円は下落トレンドへ転換した可能性があるため、トレード戦略も違うものになりそうだ。
【為替】豪ドル/円の短中期シナリオの検証
2022年9月には100円の大台に迫るまで上昇した豪ドル/円だったが、2023年3月以降は90円を大きく割り込むまで下落した。 こういった値動きは、豪ドル安・円高トレンドへ転換した可能性を示している。そうであれば、基本的に豪ドル反発は限られ、普通なら1~2年以上、豪ドル下値を模索する展開が続きそう。
【為替】「米利下げ」織り込みは修正されるか
金融システム不安が浮上した3月の米経済データが、相次いで予想以上の悪化となったことから、米景気先行きへの懸念が急速に広がり出した。しかし、4月7日発表の米3月雇用統計が予想の範囲内の結果となったことで、とりあえず一息ついた形となった。 今週はCPI(消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)とインフレ指標の発表が注目される。これを受けて、早期の大幅利下げを織り込むほどに大きく低下した米金利が、どこまで戻すかが、米ドル/円の短期的な行方を考える上での鍵になる。