吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】続・ユーロ/米ドル短中期見通し再点検
先週のユーロ/米ドルは、2022年12月頃から続いてきた1.05~1.1米ドルを中心としたボックス相場をユーロ高方向へ抜け出しそうな動きとなった。背景には、独金利上昇などを受けて金利差ユーロ劣位の縮小が広がっていることがありそうだ。 4月3日付「ユーロ/米ドル短中期見通しの再点検」のフォローアップ分析を行ってみた。
【為替】ユーロ/円と豪ドル/円の違いとは?
主要なクロス円でありながら、ユーロ/円と豪ドル/円はここに来て対照的な動きが目立ってきた。 トレンドを判断する上で参考になる52週MAとの関係で見ると、ユーロ/円は上昇トレンドが続いているのに対し、豪ドル/円は下落トレンドへ転換した可能性があるため、トレード戦略も違うものになりそうだ。
【為替】豪ドル/円の短中期シナリオの検証
2022年9月には100円の大台に迫るまで上昇した豪ドル/円だったが、2023年3月以降は90円を大きく割り込むまで下落した。 こういった値動きは、豪ドル安・円高トレンドへ転換した可能性を示している。そうであれば、基本的に豪ドル反発は限られ、普通なら1~2年以上、豪ドル下値を模索する展開が続きそう。
【為替】「米利下げ」織り込みは修正されるか
金融システム不安が浮上した3月の米経済データが、相次いで予想以上の悪化となったことから、米景気先行きへの懸念が急速に広がり出した。しかし、4月7日発表の米3月雇用統計が予想の範囲内の結果となったことで、とりあえず一息ついた形となった。 今週はCPI(消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)とインフレ指標の発表が注目される。これを受けて、早期の大幅利下げを織り込むほどに大きく低下した米金利が、どこまで戻すかが、米ドル/円の短期的な行方を考える上での鍵になる。
【為替】続・「円安に戻る円高」と「戻らない円高」
「米ドル安・円高でも比較的短期間に米ドル高・円安に大きく戻すといったこれまでの展開が続くのか、それとももうしばらくは大きく米ドル高・円安には戻さず米ドル一段安に向かう展開に変わるのか」の大きな目安は、米利上げが続くか、それとも本格的な利下げへ転換するかということではないか、というのが、前回の結論だった。 今回は本格的な米利下げへ転換する可能性について考えてみる。
【為替】「円安に戻る円高」と「戻らない円高」
2022年は、10月までほぼ一本調子で米ドル高・円安が展開した。ところが、その後は方向感の分かりにくい不安定な展開がここまで続いてきた。 こういった中で、特に個人投資家の立場で重要なのは、これまでのように米ドル安・円高になっても比較的短期間で米ドル高・円安に戻ってくるのか、それとももうしばらくは大きく米ドル高・円安に戻すことのない米ドル安・円高に向かっているのかを見極めることではないか。 前者の場合なら、基本的に円より高い金利の米ドルを買う戦略はなお有効だろう。ただ後者の場合は金利差というコストを支払いながら米ドルを売る戦略に転換する必要あり。
【為替】米ドル/円「雇用統計相場」の特徴
4月7日は米3月雇用統計発表が予定されている。金融システム不安がもたらす米景気への影響に注目が高まっている折だけに、いつも以上に為替相場の反応も注目されそうだ。 最近の雇用統計相場の特徴などについて考察してみた。
【為替】広がり始めた米景気見通しの下方修正
金融システム不安の浮上などを受けて、米景気見通しを下方修正する動きが広がってきた。一方で、日銀の新体制への移行により、これまでの金融緩和見直しを巡る思惑も広がりやすい。 米金利が低下する一方、日本の金利は上昇することで、米ドル安・円高リスクが試されやすくなっている面はありそうだ。
【為替】FRB連続利下げの「条件」とは?
金融システム不安の拡大を受けて、米金利はFRBの大幅ないし連続の利下げを織り込むまで大きく低下した。ただ経験的に、連続利下げは株価の大幅な下落局面で起こるものだ。そのため、これまでの金利と株価の関係と照らし合わせると、現状は違和感が強い。 米ドル/円の行方を考える上で鍵を握る米金利について、株価との関係を再点検する。
【為替】米ドル/円は137円まで戻せるのか
金融システム不安が少し落ち着く中で、「米金利低下=米ドル安・円高」の修正を試す動きとなってきた。 今後、どこまで米ドル高・円安に戻せるか、金融システム不安が浮上する前に記録した137円と言う米ドル高値まで戻せるかについて、今回は考えてみたい。
【為替】ユーロ/米ドル短中期見通しの再点検
2月に1.1米ドルから下落したユーロ/米ドルだったが、3月に入ると、1.05米ドルから上昇に転じ、1.1米ドル近くまで戻してきた。 4月以降はさらに1.1米ドルを超えて上昇するのか、それとも再び下落に転じるのか。ユーロ/米ドルの短中長期見通しを再点検する。
【為替】米ドル/円「反発シナリオ」の考え方
3月に入り、金融システム不安が急拡大する中で「米金利低下=米ドル安」も大きく広がった。ただそれは、今週に入り反転気味の展開となった。 米金利と米ドルの「反発シナリオ」について考えてみる。
【為替】米金利低下が3月末で一段落する可能性
1998年や2008年など金融システム不安を受けた米金利低下が、四半期末で一巡したケースがある。これらは四半期末要因が米金利低下に影響した可能性を感じさせる。 最近にかけての金融システム不安に伴う米金利低下が、四半期末である3月末で一段落、反発に転じるかは、米ドル/円の行方を考える上でも注目される。
【為替】米ドル/円「潮目が変わる」3月末前後のアノマリー
SVB(シリコンバレー銀行)の経営破綻をきっかけに金融システム不安が急拡大する中で、「米金利低下=米ドル安」が広がった。この動きはいつまで続くのだろうか。 ただ3月末、4月初めは相場の「潮目」が変わりやすい時期である。それは論理的には説明できないものの頻繁に繰り返されてきた「アノマリー」(経験則)だ。
【為替】「FRB vs 市場」真っ向対立の行方を考える
米金利の見通しを巡りFRBと市場が真っ向から対立した形となっている。年内の利下げを否定しているFRBに対し、市場は早ければ6月頃から年内に複数回の利下げを織り込む動きになっている。 この金利見通しを巡る「FRB vs 市場」は、どちらに軍配が上がるか。今回と比較的似た1998年のケースを参考にすると、鍵は株価の動向になるのではないか。
【為替】植田新日銀の4月YCC撤廃に注目
金融システム不安が急拡大する中で、米金利が大きく低下している。一時4%を超えていた米10年債利回りは、先週は3%台前半まで低下した。 米金利の動向は、4月からスタートする植田新総裁による金融政策の判断にも大きく影響する可能性があるのではないか。
【為替】3月FOMCは「タカ派」だった可能性
FOMC(米連邦公開市場委員会)は3月22日、0.25%の利上げを決定した。同時に発表された声明文とメンバーの経済見通し「ドット・チャート」や、終了後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見などを総合すると、基本的には事前の想定より、やや「タカ派」の結果という評価になるのではないか。 あえてそれを確認するのは、FOMC後の米金利低下、米ドル下落の中で、今回の結果は「ハト派」だったという正反対の見方も少なくないためだ。
【為替】続・FOMCの金利と為替への影響を考える
3月に入り、シリコンバレー銀行(SVB)といった一部の米銀の経営破綻をきっかけに金融システム不安が急浮上したが、そうした中で3月FOMC(米連邦公開市場委員会)では事前の予想通り0.25%の利上げを決めた。 一方で、FOMCメンバーの経済見通しである「ドット・チャート」では、2023年末のFFレートの見通し(中央値)について、前回2022年12月の5.1%を据え置いた。今回は、そんなFOMCの結果が、今後の為替相場へどういった見通しになるかについて確認する。
【為替】FOMCの金利・為替への影響を考える
3月22日にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が発表される。主な注目点は、最近にかけての金融システム不安の急拡大を受けて、1)利上げを続けるか、2)FOMCメンバーの経済見通し「ドット・チャート」による今後の金融政策の見通し、といった2点ではないか。
【為替】続・1998年の米緊急利下げとの類似と相違
今週はFOMC(米連邦公開市場委員会)が予定されているが、最近にかけて急拡大した金融システムへの懸念を受けて利上げを見送る、さらに早期の利下げを示唆する可能性はあるだろうか。 突然の金融システム不安の浮上により、FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げへ急転換した代表例として、前回のレポートで1998年のケースを取り上げたが、今回はこの1998年のケースで株価暴落との関係を考えてみる。