東京市場まとめ

1.概況

日経平均は167円高の56,734円と反発して寄付きました。前日の米国市場は主要3指数が揃って上昇し、その流れを引き継いだ日本市場は買いが優勢でのスタートとなりました。序盤から堅調な推移となった日経平均は、前場中ごろにかけて伸び悩んだものの、後半は持ち直し、686円高の57,253円で午前の取引を終えました。

後場も底堅く始まり、13時45分には57,392円でこの日の高値をつけました。その後は上げ幅を縮小し、伸び悩む展開となった日経平均は最終的に577円高の57,143円と5営業日ぶりに反発し取引を終えました。

TOPIXは45ポイント高の3,807ポイントで4営業日ぶりに反発、新興市場では東証グロース250指数が19ポイント高の759ポイントで反発となりました。

2.個別銘柄等

大手電池メーカーのジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)は一時9.0%高の4,846円をつけ昨年来高値を更新しました。18日、日本経済新聞が同社は再生可能エネルギーの普及で蓄電池の需要が伸びるのに対応するために、「蓄電所などに使われるリチウムイオン電池の新工場を北関東に建設する」と報じ、将来の業績貢献を期待した買いが優勢となりました。

積水化学工業(4204)は一時3.7%高の3,065円をつけ上場来高値を更新しました。17日、同社の清水郁輔専務執行役員が3月1日付で社長に昇格すると発表しました。同氏は薄くて曲がるペロブスカイト太陽電池の新事業に関して「社運をかけきっちり立ち上げる」と強調しており、ペロブスカイト電池の量産化への期待感が買いを呼びました。

キオクシアホールディングス(285A)は4.2%安の21,420円で反落となりました。17日の米国市場でメモリーを共同開発するサンディスク[SNDK]が、元親会社のウェスタン・デジタル[WDC]による株式売り出し発表を受けて大幅下落となったことで、日本でも同社の大株主である米投資ファンドのベインキャピタルが保有株を売却するのではないかとの思惑から売りを呼びました。

大手研削・研磨工具メーカーのノリタケ(5331)は一時ストップ高水準となる15.5%高の7,450円をつけ昨年来高値を更新しました。18日、政府は日米合意に基づく対米投融資に関し、第1弾として3案件を決めたと明らかにし、そのうちの工業用人工ダイヤの製造に約6億ドル(約900億円)を投資する案件に対してダイヤモンド工具メーカーの同社が関心を示していることが明らかとなりました。大型案件による将来の業績拡大を期待した買いが集まりました。また、旭ダイヤモンド工業(6140)も同様の理由で一時ストップ高水準となる26.3%高となりました。

在宅医療支援ソフト開発を手掛けるeWeLL(5038)は2.1%高の2,002円をつけ5営業日ぶりに反発となりました。17日、発行済み株式総数(自己株式を除く)の1.13%にあたる17万2000株、金額にして3億円を上限とする自社株買いを発表し、これによる株式需給の引き締まりへの期待から買いが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

前日まで4日続落となっていた日経平均は577円高で反発となりました。もっとも、後場の後半は伸び悩み、高値警戒感がくすぶっている印象です。

明日に向けて、注目の材料としては先月1月27日・28日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨の公表や、ボウマンFRB(米連邦準備制度理事会)理事の講演があげられます。前回のFOMCでは、政策金利の水準は概ね中立的との評価がされ、据え置きが決定されましたが、議事要旨に先行きの金融政策におけるヒントがあるかに注目です。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)