【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 44,193.12  △81.38 (8/6)
NASDAQ: 21,169.42  △252.87 (8/6)

1.概況

前日の米国市場では主要3指数が揃って上昇となりました。ダウ平均は84ドル高の44,196ドルで取引を開始しました。米国内での生産拡大を表明したアップル[AAPL]が大幅上昇となり、ダウ平均やハイテク株などへの買いをけん引しました。取引開始直後はインドへの25%の関税賦課などが指数の下押し材料となり、下落する場面が見られましたが、1時間程で上場に転じました。決算発表したマクドナルド[MCD]などが買われ、中ごろから終盤にかけては44,150ドルから44,290ドルのレンジで一進一退に推移となり、最終的には81ドル高の44,193ドルで取引を終えました。

S&P500株価指数は45ポイント高の6,345ポイントで取引を終えています。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は252ポイント高の21,169ポイントで取引を終え、21,000ポイント台を回復しました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち6業種が上昇しました。マクドナルド[MCD]が含まれる一般消費財・サービスが2.5%上昇し、セクターの上昇率トップとなりました。そのほか生活必需品、情報技術が1%以上の上昇となりました。一方で、5業種が下落となり、ヘルスケアが1.5%下落したほか、4業種が1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中17銘柄が上昇となりました。米国への1,000憶ドルの投資計画を発表したアップル[AAPL]が5%超上昇したほか、ウォルマート[WMT]とアマゾン・ドットコム[AMZN]が4%超上昇しました。3四半期ぶりの増収となり、また既存店売上高が市場予想を上回ったマクドナルド[MCD]が3%近く上昇、シスコシステムズ[CSCO]が2%半ばの上昇となっています。

一方で13銘柄は下落となりました。アムジェン[AMGN]が5%超下落したほか、ウォルト・ディズニー[DIS]と、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が2%以上下落しています。とくにアムジェンは、半期決算で市場予想を上回る増収増益を発表したものの、ヘルスケア全体で軟調な動きとなったほか、同社の肥満治療薬への不確実性が指摘されたことが売りにつながりました。このほか、メルク[MRK]とキャタピラー[CAT]が1%以上下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では決算で市場予想を上回る結果を発表したアリスタネットワークス[ANET]は17.5%高となりました。一方でスーパー・マイクロ・コンピューター[SMCI]は、決算で市場予想を下回る結果と通年の業績見通しを引き下げたことから、18.3%安となりました。また、決算が失望されたアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が6.4%下落となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日から0.02%高い4.23%となりました。7日朝のドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

前日の米国市場は主要3指数が揃って上昇となりました。アップル[AAPL]が市場をけん引したほか、消費財セクターに買いが入りました。米国市場の上昇を受けて、日本市場も堅調なスタートが予想されます。

また、今日の注目材料は取引時間中に決算発表予定のトヨタ自動車(7203)の動向です。販売数量は堅調との見方もあり、関税が逆風となる中で、先行きの業績見通しに注目です。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)