東京市場まとめ
1.概況
前日の米国市場はFRB(米連邦準備制度理事会)による利下げ観測の高まりが、米国市場を下支えしました。主要3指数が揃って反発となった流れを受け、日経平均は230円高の40,521円で寄付きました。株価指数先物への買いが指数を支え、一時は300円を超える場面もありましたが、254円高の40,544円で前引けとなりました。
後場も序盤から堅調に推移し、12時37分に358円高の40,649円をつけ本日の高値を更新しました。高値を付けた後は伸び悩み、徐々に上げ幅を縮小する展開となりました。40,500円台で一進一退に推移すると、最終的には258円高の40,549円と3日ぶりの反発で大引けとなりました。
新興市場では東証グロース250指数が4日続伸、1.3%高で取引を終えました。
2.個別銘柄等
三菱重工業(7011)は一時5.7%高の3,749円をつけ株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。13時半に発表した、2026年3月期第1四半期では、売上収益は前年同期比7.4%増の1.1兆円、純利益が前年同期比9.5%増の682億円と増収増益の決算内容を好感した買いが入りました。
LINEヤフー(4689)は12.2%安の485.6円をつけ大幅続落となりました。4日、2026年3月期の第1四半期決算を発表し、売上高にあたる売上収益は5.7%増の4,896億円も、検索広告収入が減少したことから営業利益は11.0%減の950億円となり、減益を嫌気した売りが出ました。
ベアリングメーカーであるNTN(6472)は一時16.9%高の302.9円をつけ年初来高値を更新しました。4日、2026年3月期の第1四半期決算は、原価低減を進めるなどが功を奏し、営業利益が前年同期比53.9%増の69億円、純利益が約7倍の11億円と大幅増益を好感した買いが集まりました。
日本郵船(9101)は3.2%安の5,062円をつけ3日続落となりました。5日、2026年3月期(今期)の当期純利益が前期比49.8%減の2,400億円を見込むとし、従来予想の2,500億円から下方修正し、市場予想を下回る内容から売りが優勢となりました。
食品の電子商取引(EC)サイトを運営するクラダシ(5884)はストップ高水準となる19.2%高の620円をつけ大幅続伸となりました。4日15時に日本郵政(6178)傘下の日本郵便との資本業務提携を発表し、前日に続き本日も買いが集まりました。
VIEW POINT: 明日への視点
前日の米国株高を好感した買いが日経平均を支え、3日ぶりに反発となりました。決算発表が好感された銘柄が買われ、指数をけん引しました。明日に向けて、引き続き主力株の決算発表に注目が集まります。
大引け後の決算銘柄は、リクルートホールディングス(6098)、ダイキン工業(6367)、三井不動産(8801)、ソフトバンク(9434)、ユニチャーム(8113)、メルカリ(4385)が予定されています。また、経済指標では7月の米ISM非製造業景気指数の発表が予定されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
