【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 41,606.18 ▼15.90 (9/17)
NASDAQ: 17,628.06 △35.93 (9/17)
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。前日に史上最高値を付けていたダウ平均は利益確定の売りが出て下落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が買われたことで上昇となりました。101ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に213ドル高まで上昇した後伸び悩むとマイナスに転じ昼過ぎに151ドル安まで下落しました。その後下げ渋ると小幅にプラスとなる場面もありましたが、前日終値を上回ったところでは上値が重く結局15ドル安の41,606ドルで取引を終え5日ぶりに反落となっています。一方でS&P500株価指数が1ポイント高の5,634ポイントと7日続伸となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も35ポイント高の17,628ポイントと反発となりました。
2.経済指標等
8月の米小売売上高は前月比0.1%増となり市場予想を上回りました。8月の米鉱工業生産指数も前月比0.8%上昇し市場予想を上回りました。設備稼働率も78.0%と前月から上昇し市場予想を上回りました。また、9月の米全米建設業協会(NAHB)住宅市場指数も41と前月から上昇し市場予想を上回っています。7月の米企業在庫は前月比0.4%増でした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや一般消費財・サービス、資本財・サービスなどの6業種が上げ、エネルギーは1%以上上昇しました。一方でヘルスケアや生活必需品、不動産などの5業種が下げ、ヘルスケアは1%安となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、半導体の受託生産(ファウンドリー)事業の分社化や、米政府やアマゾン・ドット・コム[AMZN]傘下企業の実質的な支援を受けると発表したインテル[INTC]が2%を超える上昇となったほか、ダウ[DOW]とアメリカン・エキスプレス[AXP]、キャタピラー[CAT]、ウォルト・ディズニー[DIS]、アマゾン・ドット・コム、ナイキ[NKE]も1%以上上げました。一方でウォルマート[WMT]とベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が2%以上下げ、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]も2%近く下落しました。IBM[IBM]も1%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では半導体株の一角が高く、ウエスタン・デジタル[WDC]が3%近く上昇し、マイクロン・テクノロジー[MU]とクアルコム[QCOM]、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]も1%以上上げています。また、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ[HPE]が投資判断と目標株価の引き上げを受けて5%を上回る上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い3.64%となりました。ドル円は円安に振れ142円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表を控え、様子見となりやすいなかでどこまで上値を伸ばすことができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)