【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,763.45  ▼234.21 (8/7)
NASDAQ: 16,195.81  ▼171.05 (8/7)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇が重石となり反落となりました。232ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に480ドル高まで上昇しましたが、買い一巡後に伸び悩むと午後に入ってマイナスに転じ取引終盤に266ドル安まで下落すると結局234ドル安の38,763ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も171ポイント安の16,195ポイントとなっています。

2.経済指標等

6月の米消費者信用残高は前月比89億ドル増となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、一般消費財・サービスと素材、情報技術、ヘルスケアは1%以上下落しました。一方で公益事業やエネルギーなどの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアムジェン[AMGN]が決算で1株利益が市場予想に届かなかったことで5%安となったほか、決算でテーマパーク事業が低調だったウォルト・ディズニー[DIS]も4%を超える下落となりました。インテル[INTC]とホーム・デポ[HD]も3%以上下げ、スリーエム[MMM]とウォルマート[WMT]、ボーイング[BA]、アメリカン・エキスプレス[AXP]も1%以上下落しています。一方でアップル[AAPL]とメルク[MRK]、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]が1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株関連株の下げが目立ち、半導体株ではエヌビディア[NVDA]とブロードコム[AVGO]が5%以上下落し、マイクロン・テクノロジー[MU]も2%を超える下落となりました。半導体製造装置株ではアプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]、KLA[KLAC]が揃って2%以上下げています。また、英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も5%を上回る下落となりました。さらに決算を発表した配車サービスのリフト[LYFT]が7-9月期の業績見通しが市場予想を下回ったことで17%を上回る下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は10年債入札が低調となったことで0.05%高い3.94%となりました。ドル円は146円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の35,000円を割り込んで下げ幅を広げそうです。また、寄り付き前の8時50分には追加利上げを決めた7月開催分の日銀金融政策決定会合の主な意見が公表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)