東京市場まとめ

1.概況

日経平均は808円安の55,470円と続落して寄付きました。中東情勢の悪化が各国の株式市場の重荷となり、日本市場も売りが優勢でのスタートとなりました。序盤から下げ幅を拡大する展開で、日経平均は節目の55,000円を早々に割り込み、前場を通して終始軟調に推移しました。主だった反転材料もなく、前引けは2,188円安の54,090円となりました。

後場も寄付きで下げ幅を拡大し、直後の12時35分には2,660円安の53,618円をつけ、この日の安値を更新しました。その後は下げ止まったものの、安値圏での推移となった日経平均は、最終的に2,033円安の54,245円で3日続落となりました。

TOPIXは138ポイント安の3,633ポイント、新興市場では東証グロース250指数が31ポイント安の713ポイントとなり、両指数も同様に3日続落となりました。

2.個別銘柄等

ニデック(6594)は6.8%高の2,420円をつけ、3営業日ぶりに反発しました。3日、同社は不正会計に関する第三者委員会の調査報告書の中で、創業者の永守重信氏が最高財務責任者(CFO)や執行役員に過度なプレッシャーをかけるなどの結果、不正な会計処理が行われたといった調査報告評価を発表しました。これにより、経営の先行きに対する不透明感が若干ながらも後退したとの見方が買いを呼びました。

INPEX(1605)は3.6%安の3,872円をつけ、続落しました。3日、トランプ米大統領がホルムズ海峡を通過するタンカーを米海軍が護衛すると表明しました。これにより、エネルギー輸送の停滞懸念が後退し、足元では原油高に伴って上昇していた同社株に売りが出ました。

ニトリホールディングス(9843)は1.7%安の2,924円をつけ、3日続落となりました。3日、2026年2月の国内既存店売上高が前年同月比5.3%減であったと発表しました。減収は6ヶ月連続となり、全体的な地合いの悪さに加え、低調な業績推移を嫌気した売りが優勢となりました。

音響機器事業などのノーリツ鋼機(7744)は一時1.4%高の2,137円まで上昇しました。3日、国内証券が同社の目標株価を従来の2,600円から3,110円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。アナリストはDJ機器などを手掛ける同社に対し、「DJ音楽の裾野の広がりを背景に引き続き出荷台数が伸長している」といった評価をしています。なお、上値では利益確定の売りが出たことで終値では0.7%高の2,122円と3営業日ぶりの反発になりました。

AIシステム会社であるKudan(4425)は一時6.2%高の2,100円まで上昇しました。3日、2026年3月期(今期)の営業損益が6億8000万円の赤字を見込むと発表しました。従来は、7億3000万円-7億7000万円の赤字予想であったことから、赤字幅を縮小する見込みとなったことが買い材料となりました。なお、高値を付けてからは伸び悩み、終値では2.1%安の1,935円で、3日続落となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

米国・イスラエルのイラン攻撃による地政学リスクの高まりから、日経平均・TOPIXともに大幅安となりました。一方で、日経平均は54,000円を割り込んだ水準では押し目買いも見られ下げ渋りました。明日も中東情勢がメインの材料で、進展の見込みも薄く、軟調な展開が予想されます。

そのほかの材料として、米国での2月のISM非製造業景気指数やADP雇用者数の発表に加え、半導体のブロードコム[AVGO]の決算発表があげられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)