【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,677.36  △156.00 (2/7)
NASDAQ: 15,756.64  △147.65 (2/7)

1.概況

米国市場は経済のソフトランディング(軟着陸)期待や米企業業績の改善を好感した買いが入り続伸となり、ダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新しました。92ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に49ドル高まで上げ幅を縮めました。しかし、マイナスになることなく踏み止まると上げ幅を広げ昼過ぎには226ドル高まで上昇しました。その後は伸び悩みましたが引き続き堅調に推移すると結局156ドル高の38,677ドルで取引を終え2日に付けた史上最高値(38,654ドル)を更新しています。また、S&P500株価指数も40ポイント高の4,995ポイントとなりこちらも2日に付けた史上最高値(4,958ポイント)を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も147ポイント高の15,756ポイントと2日に付けた昨年来高値(15,628ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

12月の米貿易収支の赤字額は前月比0.5%増の622億ドルとなりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、情報技術と一般消費財・サービスが1%を超える上昇となりました。一方で生活必需品と不動産の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではマイクロソフト[MSFT]が2%余り上げたほか、ホーム・デポ[HD]とユナイテッドヘルス・グループ[UNH]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、ボーイング[BA]、ナイキ[NKE]、セールスフォース[CRM]も1%以上上昇しました。一方でアムジェン[AMGN]が決算で示した利益見通しが慎重と受け止められたことで6%を超える下落となり、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外ではフォード・モーター[F]が決算で売上高が市場予想を上回ったことで6%高となりました。また、取引終了後に決算を発表した英半導体設計のアーム・ホールディングス[ARM]は売上高が市場予想を上回ったうえ、通期の業績見通しを上方修正したことから時間外取引で急伸となっています。写真・動画共有アプリのスナップ[SNAP]は決算で売上高が市場予想に届かなかったことなどで急落し34%を超える下落となりました。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い4.12%となりました。ドル円は148円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)