現在のファンダメンタルズ:米国・イラン交渉先送りでリスクオフの地合い
先週(4月20日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 158.551円~159.842円 159.339円
・ユーロ/米ドル:1.16692ドル~1.17907ドル 1.17222ドル
・ユーロ/円: 186.384円~187.364円 186.779円
先週(4月20日週)の米ドル/円:米国とイランとの交渉の行方を見守る流れ
先週(4月20日週)の米ドル/円は、出口が見えないイラン情勢を背景に、週初はリスクオフの動きから始まりました。週明け早朝は原油高・株安・米ドル高となりました。ただ、停戦期間中はまだ期待が持てるという楽観的な見方もあり、原油市場は上昇したものの、前週金曜日の4月17日のレンジ内での動きにとどまりました。
その後、4月21日にトランプ米大統領が停戦期間を日本時間4月23日午前までと表明まで1日延ばしました。さらに翌4月22日にはパキスタンからの要請で停戦を延長すると発表したことで、金融市場は小康状態となりました。ただ、ホルムズ海峡は閉鎖されたままで、仮に協議が再開しても落としどころを見つけられるのか不透明なことから、リスクオフ気味での推移となり、原油高と米ドル高の地合いが続きました。一方で株式市場は、米国株が横ばい、日本株は日経平均株価が史上最高値更新と、楽観的な動きとなりました。
週末に向けては4月24日欧州市場昼頃、米国とイランが週末に交渉を再開する可能性が報じられると、リスクオフの反動で原油安・株高・米ドル安の動きとなりました。しかし、4月25日にトランプ米大統領が特使のパキスタン訪問の中止を発表。停戦中ではあるものの再開の見通しは不透明であり、またトランプ米大統領が議会の承認なしに始めた今回の戦争は、5月1日までに議会の承認を得ないと5月中に撤退しなければならず、その前に攻撃再開という可能性も否定できません。目先はリスクオフ気味の動きが続きやすいという判断から、週明け早朝の米ドル/円はやや円安気味でスタートしています。
先週(4月20日週)のユーロ/米ドル:米ドル高によるユーロ安へ
先週(4月20日週)のユーロ/米ドルは、米ドルの動きとしては米ドル/円同様で、米ドル買い戻しの流れから週を通してユーロが売られる流れとなりました。4月23日には1.16692ドルの安値をつけ、若干戻しての週末クローズとなりました。
ユーロ/円は4月20日始値を安値に、週前半は円安の動きから上昇しました。しかし、米ドル/円が159円台後半では介入警戒感から動きが止まると、週後半はユーロ/米ドルでの米ドル買い・ユーロ売りの動きに押され、ほぼ週初安値と同水準での引けと、「行って来い」の動きとなりました。
米ドル/円チャート(週足):押し目買いと介入警戒感とで高値圏もみあいに
長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。
週足チャート(図表1)では終値が移動平均線よりも上に位置していますので、米ドルの上昇トレンドは継続しています。しかし、押し目では買いが出る一方で、159円台後半では介入警戒感が出てくることから、高値圏でのもみあいが続いています。当面は、年初来安値と年初来高値の38.2%押しとなる157.261円と大台160円との間での動きという見方で良さそうです。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足):4月21日にゴールデン・クロス発生
短期的な判断は日足で行います。
米ドル/円は、4月13日週はテクニカルにもはっきりしない動きが続いていました。しかし、先週(4月20日週)は円安方向への動きが続いたこともあって、4月21日にゴールデン・クロスが発生しました。2本の移動平均線も一定の間隔を保っていることから、テクニカルには米ドル高・円安と判断できます。ただ、159円台後半から160円の大台には10銭刻みで米ドル売りのオーダーが入っていて、簡単には上抜けできそうもありません。
160円の大台を超えると為替介入が行われる可能性も高く、ここからどの程度抜けるのかを考えると、対円での米ドル買いに躊躇する参加者が多い状況です。理想的にはいったんデッド・クロスを挟んでから、次のゴールデン・クロスで早めについていくという方針がよいかと思います。また短期平行下降チャンネル(緑)を上抜けてきましたので、基本的に底堅い動きは続くと見てよいでしょう。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
ユーロ/米ドル:週足移動平均は上昇トレンドも日足では下向き
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)では、ユーロ/米ドルは移動平均線の上側での動きを続けていますので、長期的には上昇トレンドです。ただ、移動平均線の傾きがほとんどないため、方向感が出ていない状況にあります。引き続き拡散型ウェッジ(青)の中での動きです。上値に関しては、年初来高値と年初来安値との61.8%戻しとなる1.18242円が、レジスタンスとして意識されやすい水準となっています。
日足チャート(図表4)では、ユーロ/米ドルは3月末からの緑の平行上昇チャンネルの中での動きが続いているとみてよさそうです。また3月安値と4月高値との38.2%押し1.16814ドルで下げ止まっていることも、一時的に緑のサポートラインを下回ったものの、平行上昇チャンネル内での動きという見方を継続してよい材料になったと考えます。
2本の移動平均線は4月21日にデッド・クロスに転換しましたが、直近の買い戻しの動きから、4月27・28日中にもゴールデン・クロスに転換する可能性はあります。短期的には次のシグナル発生を待ったほうがよさそうです。米ドル/円と異なり、テクニカルには長期的に米ドル売り・ユーロ買いとなっていることも、次のシグナルを待ったほうがよさそうという判断につながります。
ユーロ/円:上昇トレンド継続も短期的には上値が重い
ユーロ/円(図表5)は、上昇トレンドが継続していることは明確です。しかし、史上最高値更新後は米ドル/円の水準が160円の大台に近いこともあって、上値が重くなっています。長期的には、2025年安値からのサポートラインによる平行上昇チャンネルの下半分(中間ラインの下)での値動きが続いています。
日足チャート(図表6)では、4月17日の史上最高値以降は調整の売りが続いていました。しかし、2本の移動平均線が4月24日にゴールデン・クロスとなったことで、短期的にも上昇トレンドに回帰する流れにあります。しかし、現状の米ドル/円は160円の大台に近く介入警戒感も高いため、ここからの上昇ペースは鈍く、さらにどの程度取れるのかを考えると悩ましい水準でもあります。それでもユーロ/円に介入が入る可能性はほぼないことから、丁寧に押し目を拾っている参加者が多い印象です。
米国とイランとの協議が見通せず悩ましい日が続きます。恒久的な終結を望みます。
それでは今週も良いトレードを!
