現在のファンダメンタルズ:新規材料に乏しく様子見状態
先週(5月18日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 158.520円~159.340円 159.190円
・ユーロ/米ドル:1.15760ドル~1.16615ドル 1.16026ドル
・ユーロ/円: 184.209円~185.212円 184.578円
先週(5月18日週)の為替市場:米ドル/円は週間レンジわずか82銭
週を通して静かな値動きが続きました。
材料面では、イラン情勢次第という流れに変化はありません。ただ戦争終結への合意が近いとの期待は強く、原油安・株高・米ドル安の動きにつながりやすい地合いではあるものの、実際に合意にこぎつけられるか結果を見るまでは動きにくい、というのが為替市場参加者のコンセンサスでした。また、イラン情勢自体がリスクオフとその巻き返しを何度も繰り返してくる中で、材料として飽きられてきたという面も強かったと言えます。
米ドル/円は週初から週末に向けて、若干の上下をしながらやや円安方向に動きました。しかし、159円台は前回、為替介入が入った水準で、積極的には円安には動けないこともあり、週間レンジはわずか82銭と2025年11月以来の狭い値幅となりました。ユーロ/米ドルも85.5pipsのレンジにとどまり、先週(5月18日週)は主要通貨では、政局が流動的な英ポンドが多少目立った程度でした。
5月23日、トランプ米大統領が予定をキャンセルしてワシントンに戻ったことから、米国とイランの戦争終結への合意がまとまるかどうかが、週初の材料となりそうです。しかし本稿執筆時点(5月24日・東京夕刻)では、週末中に何らかの合意が出てくる可能性が高そうだという程度で、具体的な内容は何も聞こえてきません。ホルムズ海峡開放を伴う合意であれば、リスクオフの巻き返しの動きとなり為替市場では米ドル売りで反応しそうです。一方、期待外れの内容の場合には、最近の米ドル高地合いが継続する可能性もあり、合意内容を見るまでは動きにくい状況です。
5月25日は米国市場が休場となるため、積極的には動きにくくなりそうです。とはいえ、1円未満のレンジの翌週で、ある程度は動きが出てくるとみられ、週を通せば先週(5月18日週)の値幅の倍くらいは動く可能性が高そうです。また大きな動きにつながるとすれば、為替介入にぶつからない円高方向になるでしょう。その場合、米ドル売りポジションを抱えている東京の個人投資家を中心に押し目買いが出てきて、大きく崩れるというところまでは行かないはずです。円高方向の動き、ただしあまり大きくは動かない、というのがメインシナリオとなりそうです。
米ドル/円チャート(週足):移動平均線を2週連続で上抜け
長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。
週足チャート(図表1)では、前週に続いて週足終値が移動平均線を上抜けて引けました。つまり2週連続ルールにより、上昇トレンドに再転換したことになります。3週間前の下降トレンドへの転換はダマシに終わりました。その時の安値が長期サポートライン(黄色)で止められたということも大きかったと思います。ただ、159円台は前回、為替介入が入った水準であり、早ければ159円台半ば、遅くとも160円台半ばまで円安が進むと、また為替介入が入るとみられます。底堅いものの上値も限定的という、為替介入が入る前のような動きに戻る可能性が高いのではないでしょうか。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足):5月7日のゴールデン・クロス状態が依然として継続
短期的な判断は日足で行います。
米ドル/円は為替介入後の安値から着実に円安方向へと動いています。2本の移動平均線は5月7日にゴールデン・クロスして以来、その状態が継続しています。それでも2本の移動平均線の向きが徐々に平らになってきていることから、159円台前半は足取りが鈍くなってくる傾向です。為替介入後の安値と先週高値との23.6%押し(ピンクのターゲット)が158.320円となっていて、当面のサポートは158円台前半とみていてよさそうです。仮に、さらに円高方向への動きが出たとしても38.2%押しの157.690円を大きく下抜ける動きにはならないのではないかとみています。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
ユーロ/米ドル:移動平均2週連続下抜け
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
ユーロ/米ドルは週足チャート(図表3)では、終値で移動平均線を2週連続で下抜けたことで、下降トレンドへ転換となりました。移動平均線自体がほぼ平らで方向感はないままですが、下降トレンドに転換したため、緑色のレジスタンスラインを追加してみました。このレジスタンスラインの下側での推移が続けば、移動平均線も下に向いてくると思います。しばらくは注意深く見守るべきでしょう。
日足チャート(図表4)では、週足に引いたレジスタンスラインと平行なラインを追加して、下降チャンネルを表示してあります。チャンネル下側のラインは、3月安値と4月高値とのフィボナッチ・リトレースメントの61.8%押しと重なる安値に合わせてあります。先週示したターゲットは達成です。また2本の移動平均線は5月14日にデッド・クロスが発生したままなので、短期的にもユーロ/米ドルの上値は重たい地合いが続きやすいでしょう。
ユーロ/円:週足では上昇トレンドも方向感を失う
ユーロ/円(図表5)は、上昇トレンドが継続してはいるものの、米ドル/円とともに横方向の動きとなってきたことから、方向感を失ってきました。長期上昇チャンネルも下抜けたままですから、そろそろ別のラインを引くことを考える流れになってきたようです。そのため、今回は2026年に入ってからの緩やかな上昇チャンネル(青)を追加してみました。こちらも上昇チャンネルであることは変わりません。
日足チャート(図表6)では、新たに引いた週足の上昇チャンネル(青)でさえ、かなり上下に離れた位置にあるように見えます。ごく短期的にはピンクのペナント(短期三角もちあい)を形成しているものの、どちらか抜けた方向に動きが出やすいのではないかと考えます。
2本の移動平均線は5月7日のゴールデン・クロス状態が続いています。下げても位置関係が変わらない変な状態ではありますが、こちらもペナントを抜ければ変化が出てくるでしょう。それまでは待ちということになります。
それでは、今週も良いトレードを!
