現在のファンダメンタルズ:原油高、株安、米ドル高に大きな変化は見られず
先週(3月16日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 157.508円~159.897円 159.240円
・ユーロ/米ドル:1.14143ドル~1.16156ドル 1.15705ドル
・ユーロ/円: 181.874円~184.244円 184.230円
先週(3月16日週)の米ドル/円:米ドル高に加え円安の動きも目立つ
先週(3月16日週)の米ドル/円は、週半ばまでは日米の金融政策イベントや日米首脳会談を控えて、様子見が続きました。一方、週明けの水準が159円台後半となり160円の大台が視野に入り始めたことから、片山財務相による牽制発言も出て、FOMC(米連邦公開市場委員会)まではやや上値が重たい展開が続きました。
3月18日のFOMCでは予想通り現状維持でした。ただ、利下げを支持したメンバーが前回の2名から1名へと減ったことに加え、イラン情勢の長期化懸念による原油高がインフレに与える影響もあり、議長会見では次回の政策変更が利上げとなる可能性についての議論もあったため、市場ではタカ派的と判断され、米ドル買いが強まり、週間高値となる159.897円をつけました。
翌3月19日は日銀会合を控えていたことに加え、東京が3月20日から3連休となることも重なり、朝方から円の買い戻しが強まりました。日銀会合は予想通り現状維持でしたが、会合後の総裁会見がタカ派的であったことから、円の買い戻しが強まる結果となりました。これは内容よりも「総裁会見後は円安に動きやすい」という過去のパターンから、米ドル/円で米ドル買いに動いていた向きのポジション調整もあった様子でした。NY引け間際には週間安値となる157.508円をつける動きを見せました。
東京が祝日となった3月20日から週末にかけては、イスラエルによるイラン核濃縮施設と天然ガス施設への空爆や、これに対抗したイランによるサウジ、カタール、UAEのエネルギー施設への攻撃を受けてイラン情勢の激化懸念が広がりました。さらに週末にはトランプ大統領がイランに対して48時間以内のホルムズ海峡開放を警告し、イランは攻撃があれば完全封鎖すると示唆しました。週明け以降も、中東情勢によるリスクオフとその巻き返しが市場を左右するでしょう。
先週(3月16日週)のユーロ/米ドル:ECB早期利上げ思惑浮上でユーロ高に
先週(3月16日週)のユーロ/米ドルは、米ドル高の動きに加え、インフレ懸念拡大によりECB(欧州中央銀行)が早期利上げに動くとの見方も広がりました。そのためユーロは対ドル、対円ともに底堅い動きで終わった一週間だったと言えます。日銀の4月利上げは想定内ですが、これまでECBは現状維持が続くとの見方が多かったところに、ECBも早ければ4月に予防的利上げに動くのではないかと見方が変化したことから、ユーロ/円は184円台前半へと上昇して引けています。
米ドル/円チャート(週足)、移動平均線は上昇トレンドも160円大台前の足踏み
長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。
週足チャート(図表1)では、移動平均線と終値との位置関係から上昇トレンド継続中です。ただ、160円の大台(赤の水平線)では介入警戒感が高く、現状は米ドル高地合いにあるものの、大台を前に足踏み状態にあると言えます。また今後160円の大台を試す局面もありそうですが、その上には2024年の介入前高値161.949円(上方の赤の水平線)があり、この2円を上げていくにはかなりのエネルギーが必要です。ポジション的にも円安が積み上がってきていることを考えると、一段と介入警戒感も強まっていくとみられます。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、3月19日に一時的にデッド・クロスとなったが、20日に再びゴールデン・クロスに
短期的な判断は日足で行います。
米ドル/円は、3月19日の日銀会合後の円買い戻しを受けて、一時的にデッド・クロスを挟みました。しかし、週末前にほぼ行って来いの動きとなり、改めてゴールデン・クロスが発生しました。ダマシのあとのゴールデン・クロスでしたので、現状は短期的にも米ドル/円は上昇トレンドにあります。ただ、これまで上昇平行チャンネル(青の平行線)の中での動きだったものが、3月19日の下げで下抜けした動きもあるため、大台160円を前にして米ドル高値圏で横方向のもみあいになりやすいという見方が良いのではないでしょうか。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
ユーロ/米ドルは長期的には下降トレンドも短期的には買い戻し
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)では、ユーロ/米ドルは下降トレンド継続中です。緩やかな上昇チャンネル(青の平行線)を下抜けていることから、当面はこれまでのサポートラインがレジスタンスラインとしてワークしやすい状態にあります。引き続き下値の目処は、2025年安値と2026年の年初来高値の38.2%押しとなる1.13534ドルです。
日足チャート(図表4)では、ユーロ/米ドルは長期上昇チャンネル(青の平行線)を下抜けた後、サポートがレジスタンスとなっていることが明確です。一方で、日足では短期平行下降チャンネル(赤)の中で推移しています。2本の移動平均線は3月19日にゴールデン・クロスとなったことで、現状は短期下降チャンネルのレジスタンスラインをターゲットに、底堅い動きになっているとみてよいでしょう。
ユーロ/円は移動平均線上側に戻り改めて上昇トレンド継続へ
ユーロ/円(図表5)は、先々週(3月9日)に20週移動平均線を下抜けたものの1週で終わり、先週(3月16日週)は移動平均線の上側に戻したことで、改めて上昇トレンドを継続する流れに戻しています。一時的に下抜けた長期平行上昇チャンネル(黄色)の中での動きもとりあえず続けているとみてもよさそうです。ただ、短期的な平行下降チャンネル(青)も有効なので、しばらくは米ドル/円とユーロ/米ドルとの対米ドルでの強弱を見極めていくことになりそうです。
日足チャート(図表6)では、青の平行下降チャンネルのレジスタンスラインと緑のサポートラインとで形成されるトライアングル(三角持ち合い)の中で、もみあいという見方がよさそうです。2本の移動平均線は3月20日にゴールデン・クロスとなりましたが、強い上昇トレンドを示すには青のレジスタンスラインを上抜ける必要があります。
それでは今週も良いトレードを!
