キオクシアHD(285A)はすでに業績が絶好調のモメンタム株
東京株式市場は決算発表が一巡したことで材料難となる中、やはり頼みの綱は半導体やAI関連株なのでしょうか。5月15日の引け後に決算を発表したキオクシアホールディングス(以下、キオクシアHD)は予想通り買いが殺到しましたが、他の半導体関連株への波及は限定的でした。もっとも、キオクシアHDはすでに業績が絶好調のモメンタム株として捉えた方がよく、半導体関連という視点でみるのは限界がある気がします。他の大型半導体株である東京エレクトロン(8035)やアドバンテスト(6857)、ディスコ(6146)などの株価の動きは鈍く、このような中核の半導体株が足元の相場をけん引しているというわけではないからです。
米国のフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3月30日につけた直近の安値から、5月11日の史上最高値まで7割近く上昇しました。先週末の5月15日の下落で、直近の安値を下回り、週明けの5月18日も反発して始まったものの、結局は下落で終えました。高値への警戒感が強くなってきています。この2日間の動きだけでは判断できませんが、金利上昇などを通じて下げが続く場合は、利益確定売りを急ぐ動きが下押し圧力となる展開が想定されます。
アドバンテスト(6857)などが復調できるかが、今週の注目ポイント
一方、代替的に買われるモメンタム株が見当たりません。米半導体株が調整すれば国内の半導体株にも影響は避けられないと思いますが、この半導体相場がITバブル時のような結末になるとするなら、まだ上がるはず。筆者が記憶するあの当時の過熱感まではまだ程遠いとみられます。日経平均株価をTOPIXで割ったNT倍率が概ね25日線まで低下したタイミングです。5月20日に発表される米半導体大手エヌビディアの決算を通じて、目先では調整十分にあるアドバンテストなどが復調できるかが、今週の注目ポイントになりそうです。
4月28日の「NT倍率と物色の変化」のレポートで述べたように、確かにNT倍率は月末や月初に高値や安値の分岐点を迎えることが多くありました。4月はNT倍率が大きく上昇したため、5月の低下は私にとってはメインシナリオでしたが、25日線をサポートとして月末に向けて一段と上昇しても、おかしくはない状況なのかもしれません。
