現在のファンダメンタルズ:自民圧勝思惑で株高と円安の流れに
先週(2月2日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 154.547円~157.336円 157.248円
・ユーロ/米ドル:1.17657ドル~1.18748ドル 1.18140ドル
・ユーロ/円: 183.188円~185.800円 185.777円
先週(2月2日週)の米ドル/円:週を通して円安の流れに
先週(2月2日週)の米ドル/円は、週初から若干の押し目を挟みつつ、着実に円安が進みました。週間レンジは3円弱で、週初の154円台半ばから週後半の157円台前半へと水準が大きく変わった印象です。
主な材料は次のとおりです。2月2日週の週初は、前週1月30日にケビン・ウォーシュ元FRB(米連邦準備制度理事会)理事が次期FRB議長として確定したことなどから、米ドル買いが進みました。加えて、週末(1月31日)の高市首相が選挙応援演説で、輸出産業と外為特別会計を例に円安を肯定する発言をしたことも重なりました。
政府関係者が高市発言の火消しに動いたものの円安地合いは変わりませんでした。週半ば以降は、選挙戦終盤の議席獲得見通しを背景に「自民が圧勝、単独過半数超えは確実」との予想が強まり、選挙後の高市トレード再開、つまり株高・円安の動きにつながりました。
典型的な動きとして、2月6日の海外市場で日経先物が急騰しました。また、2月8日20時の開票直後からは「自民圧勝」の当選確実報道が続きました。最終結果は予想以上で、過去最多の316議席と自民圧勝、自民党単独で総定数465席の3分の2を超えました。
株式市場は続伸し、史上最高値更新が続く見通しです。一方、為替市場は158円台では引き続き円安牽制の発言が出てくるとみられます。そのため、週初こそ円安でスタートしても、どこかで利食いが出てくるという展開を考えています。日本が祝日の2月11日には、延期されていた米国雇用統計の発表もあります。結果次第では、相場のきっかけとなりやすいでしょう。
先週(2月2日週)のユーロ/米ドル:1.17ドル台後半で底固めの一週間
先週(2月2日週)のユーロ/米ドルは、前週に2021年以来となる1.20ドルの大台示現後の調整局面となりました。週初に米ドル買いの動きが出たことで1.17ドル台後半へと下押し後は1.18ドルを挟んで横方向のもみあいが続きました。
2月5日のECB(欧州中央銀行)理事会後のラガルド総裁会見では、為替もテーマになりました。会見では、主語として「米ドル」という言葉が使われました。これらを踏まえると、トランプ米大統領のグリーンランド領有発言に端を発した米国資産売りの流れが、ユーロ高に波及したことが懸念材料となったとみられます、ただし、その後は「落ち着いている」との発言もあり、理事会後のユーロ売りには繋がりませんでした。
週末に向けては、米ドル/円での円売りと並んでユーロ/円での円売りも目立ったことから、ユーロ/米ドルも底堅い地合いで一週間を終えています。
米ドル/円チャート(週足)、上昇トレンド継続
長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。
週足チャート(図表1)では、前週(1月26日週)に152円台前半まで下げたものの、安値は「2025年9月安値」と「2026年高値」のほぼ半値で下げ止まりました。週足ローソク足も下ヒゲが長く、終値は移動平均線の上側となっています。
これらの点から、テクニカルには先週(2月2日週)の上昇トレンド継続につながったといえます。材料的にも米ドル買いと円売りとが重なりましたが、チャートでは当面の上も下も見た後の動きという展開になっています。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、1月30日のゴールデン・クロス状態継続
短期的な判断は日足で行います。
米ドル/円は1月30日にゴールデン・クロスに転じ、先週末2月6日時点でもゴールデン・クロス状態は続いています。2本の移動平均線も上昇して、一定の間隔を維持していることから、デッド・クロスに転じるまでは短期的にも円安継続という見方となります。
ターゲットは、年初来高値からその後の安値までの下落幅に対する61.8%戻しにあたる157.535円でした。週明け早朝の取引で既にこのターゲットを達成しています。そのため、ここからは「高市トレード」再開による押し目買いと、短期筋の利食いとがせめぎ合う展開になりそうです。下値は最初のサポートが157円水準、次が155円台後半となります。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
ユーロ/米ドルは上昇トレンドも大台1.20ドルは強いレジスタンス
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)を見ると1.20ドルの大台と長期平行上昇チャンネル(青)の上限とが重なったところで反落していること、ECB理事会で為替レートがテーマとなったことを考えると、1.20ドルは強いレジスタンスとして意識される水準と言えます。現状は2025年9月高値となった1.19ドル台前半をレジスタンスに、短期平行下降チャンネル(緑)の上限である1.17ドル台半ばをサポート水準とする流れにあります。
日足チャート(図表4)ではユーロ/米ドルは予定通り2月2日にデッド・クロスへと転じましたが、底固めの動きもあって本日2月9日にゴールデン・クロスに転じる可能性が高そうです。終値確定までは分からないものの、ユーロ/円が底堅いこともあり、ユーロ/米ドルは先週(2月2日週)で目先の底打ちとなったとみられます。
ユーロ/円は改めて円安に動きやすい流れに
ユーロ/円(図表5)は、しばらく高値圏での調整局面が続いていました。ただ、総選挙で自民党が圧勝し、「高市トレード」再開動きが強まっています。この中では、米ドル/円での円売りは仕掛けにくい一方、介入警戒感が無いユーロ/円での円売りは「安全策」として選ばれやすくなります。その結果、1月23日のレートチェック前の流れへ回帰しやすくなってきました。
既に、史上最高値186.871円が視野に入ってきました。米ドル/円単体で円安が進み、再びレートチェック、もしくは実弾介入が出るまで、ユーロ/円は押し目買いが出やすい地合いとなります。サポートラインとして新たに2025年10月安値を起点とした青のサポートラインを追加しました。
日足チャート(図表6)では、この2週間で底固めをして、再度上昇の動きを見せてきたことがわかります。週足チャートで引いた青のサポートラインがサポートラインとなりますが、既に離れつつあり、184円台前半が目先のサポートとなってくると判断して良さそうです。今週(2月9日週)か来週(2月16日週)か、史上最高値更新後のターゲットとしては189円水準が挙げられます。
それでは今週も良いトレードを!
