現在のファンダメンタルズ:円売りポジション解消で円高に
先週(2月9日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 152.270円~157.654円 152.712円
・ユーロ/米ドル:1.18057ドル~1.19281ドル 1.18680ドル
・ユーロ/円: 180.809円~186.230円 181.245円
先週(2月9日週)の米ドル/円:週を通して大きく円高が進む
先週(2月9日週)の米ドル/円は、週初に高市自民圧勝のニュースを受けてギャップアップし、157.654円の高値をつけました。しかし、三村財務官が円安を牽制したことをきっかけに反転し、急速に下落しました。米ドル/円の戻り高値が1月23日レートチェック前の安値圏までしか上がらなかったことも、テクニカルには下げ足を速めやすい材料になったとみられます。
翌日以降も円買い戻しの動きが強まりました。東京が祝日となった2月11日に発表された米国雇用統計は予想よりも強かったものの、米ドルの絶好の戻り売り材料とされました。指標発表直後には、またレートチェックが入ったのではないかと思わせる急落も見られました。
2月12日には週間安値152.270円をつけました。その後、1月23日のNY市場でのレートチェックが、日本政府の委託によるものだったとわかり、相場は底打ちしました。ただし、翌2月13日も含めて153円台半ばでは何度も上値を抑えられました。週末の終値は152.712円となり、材料次第で再び円高を試す可能性が高そうです。
円高材料としては、海外の投機筋などがまだ円売りポジションを多く保有している点が挙げられます。そのため、今後の円買いの局面で海外勢がどう動くかを、注意深く見ていく必要があります。動き次第では今後数ヶ月の間に想定以上の円高の動きが出てくる可能性もあるでしょう。
先週(2月9日週)のユーロ/米ドル:米ドル/円とともに緩やかなユーロ買い
先週(2月9日週)のユーロ/米ドルは、週前半は米ドル/円同様に米ドル売り・ユーロ買いが先行しました。しかし、1.19ドル台前半では上値が重く、前週(2月4、5日)のECB(欧州中央銀行)理事会で為替もテーマになったことが意識される値動きでした。
週後半は1.18ドル台半ばに水準を下げたものの、非常に狭い値幅で方向感がないままで引けることとなりました。ユーロ/米ドルでは米ドル売り(ユーロ買い)が進みました。一方で、米ドル/円と同様にユーロ/円でも円買い戻しの動きが目立ちました。その結果、ユーロ/米ドルでは、ユーロ高の効果が相殺される動きになったようです。ユーロ/円がユーロ/米ドルの動きを相殺する流れはしばらく続く可能性があります。
米ドル/円チャート(週足)、移動平均線下抜け1週目
長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。
週足チャート(図表1)では、157円台半ばから152円台へと5円以上下げた結果、週足としては稀に見る大陰線が現れました。この足型だけでも今後の上値の重さを予感させます。加えて、終値が20週移動平均線を下回って引けたことは重要なシグナルです。今週、大きな反発がなければ2週連続の下抜けとなり、米ドル/円は2025年7月初め以来の米ドル安・円高トレンドへ反転します。今週末2月20日の終値は要注目と言えるでしょう。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
米ドル/円チャート(日足)、2月10日にデッド・クロス
短期的な判断は日足で行います。
米ドル/円は1月30日のゴールデン・クロスから2月10日にデッド・クロスへと転じました。週足でも今後の円高方向への動きが示唆される中、勢いのあるデッド・クロスの出現は、短期的にも米ドル売りの回転が効きやすくなってきたことを示しています。
現時点では、1月27日安値の152.082円がターゲット兼サポートとなります。今後この水準を試す可能性は高く、そうなれば150円の大台トライが視野に入ってきます。突っ込み売りはなかなか難しいところですが、先週(2月9日週)後半の動きを見る限り、153円台前半は既に絶好の戻り売りの水準となってきているように感じます。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
ユーロ/米ドルは上昇トレンドの中での収束局面
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)を見ると1.20ドルの大台で反落した後は、長期平行上昇チャンネル(青)の上限と短期平行下降チャンネル(緑)の上限に挟まれ、上昇トレンドの中で収束局面にあることがわかります。日足チャートで拡大して見てみましょう。
日足チャート(図表4)では、ユーロ/米ドルは予定通り2月9日にゴールデン・クロスへと転じました。ただ、本日2月16日にもデッド・クロスへ転じる可能性が高そうです。先週とは逆のパターンですが、日足チャートでは、ピンクのサポートとレジスタンスで示したもちあいが収束し、頂点に近づいています。そのため、上下どちらにも動き得る一方で、方向感が出にくいチャートとなっています。先週(2月9日週)の動きを見ると1.19ドル台前半では上値が重かったこともあり、ユーロ/米ドルはやや下げやすい流れにありそうです。下落のきっかけとしては、米ドル/円とともに下げるユーロ/円が考えられます。
ユーロ/円は下げに転じ始めた可能性に注意
ユーロ/円(図表5)は、先週(2月9日週)の米ドル/円の円高の動きとともに大陰線が出現しました。そして、2025年9月29日からのサポートライン(青)を下抜け、2025年2月からのサポートライン(黄色)を試す流れになってきました。仮に今週もう一段の下げがあればサポートライン下抜けとなり、1年続いたユーロ/円上昇の流れに終止符を打つ可能性もあります。この長期サポートラインと20週移動平均線がほぼ重なって動いていることから、下抜け時は移動平均線も下抜ける動きが同時に発生しますので、今週(2月16日週)と来週(2月23日週)の動きは非常に重要になってきます。
日足チャート(図表6)を見ると、先週(2月9日週)の下げの動きがよくわかります。2本の短期移動平均線は2月10日にデッド・クロスとなり、まさに長期サポートライン(黄色)を試そうとしている流れです。史上最高値からの逆N波動を考えると、現行水準はフィボナッチの100%エクスパンションと重なり、まずは最初のターゲットになります。さらに下では127.2%エクスパンションの179.766円、そして180円の大台割れが次の焦点になります。1年ぶりのトレンド転換となりそうです。今、最も注目すべき通貨ペアかもしれません。
それでは今週も良いトレードを!
