今週(1月16日~1月22日)の相場動向

相場回顧 BTC(ビットコイン):米規制期待の剥落と欧米対立の懸念で9万ドル割れ

ビットコインは、米国における暗号資産規制の進展に対する期待が剥落したことに加え、地政学リスクを意識したリスクオフの流れが強まり、年初からの上昇分を打ち消す展開となった。

米上院で予定されていた暗号資産関連法案(CLARITY法案)の審議が延期されると、法案成立を織り込んでいた市場の見方が修正され、失望売りが広がった。法案内容を巡っては、コインベース・グローバル[COIN]が現行案に懸念を示しているとの報道が流れ、一時は市場心理が悪化する場面も見られたが、同社CEOが政権との対立を否定したことで、過度な警戒感はいったん和らいだ。

こうした中、トランプ米大統領によるデンマーク自治領グリーンランドに関する発言を巡り、欧米間の外交的緊張が意識されると、市場全体でリスクオフ姿勢が鮮明となった。米国株が下落基調を強める中、ビットコインもリスク資産の一角として売られ、一時BTC=88,000ドル(約1,394万円)付近まで大きく下落した。

その後、トランプ米大統領がダボス会議でグリーンランド取得に改めて言及する一方、欧州8ヶ国に対する追加関税を見送ったことで、過度な地政学リスクへの警戒はやや後退した。

これを受けて市場では買い戻しが入り、ビットコインはBTC=90,000ドル(約1,426万円)付近まで値を戻したものの、複数の不確実性要因が残る中、戻り局面では上値の重さが意識される状況が続いている。

来週(1月23日~1月29日)の相場予想

BTC(ビットコイン)はFOMC前後の金利観測と地政学リスクを背景に方向感を探る展開か

来週のビットコインは、FOMC前後の金利見通しとトランプ政権発の地政学リスクが交錯するなか、戻りの重さを意識しつつも、押し目では買いが入りやすい展開が予想される。
 
最大の注目材料は1月27~28日のFOMCである。市場は金利据え置きを織り込んでいるものの、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見でインフレ警戒や利下げ時期の後ずれが示唆されれば、米金利上昇と株式調整を通じて、ビットコインにも売り圧力が波及しやすい。一方、景気減速への配慮が示されれば、リスク選好の回復から買い戻しが入りやすいだろう。
 
地政学面では、年初以降のトランプ米大統領の発言を背景に、複数地域で緊張感が高まっており、市場の不透明感は依然として強い。今後、各国に対する強硬姿勢が強まれば市場に再び動揺が走る可能性がある。仮に大きな対立激化が回避された場合でも、不透明感が残るなかでは積極的なリスクテイクは控えられやすく、ビットコインも上値の重い展開が続きやすい。
 
暗号資産関連では、CLARITY法案の審議難航が短期的な重石となる一方、米当局による規制明確化の流れ自体は維持されている。CFTC(米商品先物取引委員会)新委員長による新たな取り組みや、大手金融機関の参入が相次ぐなか、制度面の先行き不透明感が後退すれば相場の下支え要因となり、法案進展が確認される局面では市場心理の改善につながる可能性がある。
 
直近の価格レンジとして、上値はBTC=95,000ドル(約1,505万円)、下値はBTC=85,000ドル(約1,347万円)を意識する。