ネットフリックス[NFLX]、2026年1-3月期は2桁の増収増益を予想

2025年10-12月期の好決算と増収増益の要因

ネットフリックス[NFLX]が発表した2025年10-12月期決算は売上高が前年同期比18%増の120億5100万ドル、純利益が29%増の24億1900万ドルでした。EPS(1株あたり利益)は0.56ドルで、LSEG(ロンドン証券取引所)がまとめた市場予想の0.55ドルを小幅に上回っています。

売上高は会員数の増加、定額課金額の上昇、広告収入の拡大を背景に2割弱の伸びを達成しました。会員数は2025年末に前年比8%増の3億2500万人と着実に伸び、広告収入は2.5倍超の約15億ドルに急増しています。広告付きプランが浸透し、会員数の増加と広告収入の拡大につながったようです。

売上原価と販売費、研究開発費の伸びを増収率以下に抑制したことも好業績の要因です。規模の小さい一般管理費は25%増と膨らみましたが、全体的なコスト抑制が奏功し、営業利益は30%増の29億5700万ドルに達しています。

2025年通期決算と2026年の業績ガイダンス

2025年12月通期決算は売上高が前年比16%増の451億8300万ドル、純利益が26%増の109億8100万ドルとなりました。売上高が伸びる中、コストを抑えたことで利幅が広がっています。

決算発表時のガイダンスでは2026年1-3月期の売上高を前年同期比15%増の121億5700万ドル、純利益を13%増の32億6400万ドルと予想しています。EPSは0.76ドルで、市場予想の0.81ドルを下回っています。また、2026年12月通期決算の売上高を507億-517億ドルと予想し、2桁増収を見込んでいます。

コンテンツ戦略の強化と大型買収による競争力の拡大

2026年には人気のオリジナルドラマを一段と強化する方針で、「ブリジャートン家 シーズン4」や「ワンピース(実写版) シーズン2」などを配信します。また、3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本での独占放送権を獲得するなどスポーツの配信も強化する予定です。ちなみにWBCの日本での独占放送はネットフリックスにとって米国外で提供する初のスポーツの生配信となります。

さらにワーナーブラザース・ディスカバリー・インク[WBD]の買収も競争力の強化につながると見込まれています。映画スタジオやテレビ事業の知的財産権を獲得すればコンテンツ面で優位に立ちます。さらにワーナーブラザース・ディスカバリー・インクの動画配信ビジネスである「HBOマックス」は2025年9月末時点の会員数が1億2500万人と巨大な規模を誇ります。このため買収には独占禁止法に抵触する恐れがあり、当局による厳しい審査を受けると予想されています。

【図表1】ネットフリックス[NFLX]:業績推移(単位:百万ドル)
出所:LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表2】ネットフリックス[NFLX]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2026年1月23日時点)

台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]、業績は右肩上がり

2025年10-12月期決算:AI需要を追い風に売上高・純利益ともに過去最高を更新

台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM](以下、TSMCと表記)が発表した2025年10-12月期決算は売上高が前年同期比20%増の1兆461億台湾ドル、純利益が35%増の5057億台湾ドルとなりました。EPS(1株あたり利益)は19.50台湾ドルで、LSEGがまとめた市場予想の18.18台湾ドルを7.3%上回っています。

人工知能(AI)の開発に使う半導体の需要が拡大する中、業績は右肩上がりで伸びています。四半期ベースの売上高が1兆台湾ドル、純利益が5000億台湾ドルを超えるのはともに初めてです。

用途別・プロセス別の内訳と収益性の向上

用途別の需要をみると、AI開発などに使う高性能コンピューティング用の半導体が売上高の55%を占め、前年同期の53%から上昇しました。一方、スマートフォン用が32%で前年同期の35%から3ポイント低下しています。

AI開発用のプロセッサーではエヌビディア[NVDA]やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]といった主要顧客からの受注が増え、半導体の微細化が一段と進んでいます。回路線幅別の売上比率(ウエハーベース)は3ナノメートルが28%で前年同期の26%から2ポイント上昇、5ナノが35%で1ポイント上昇しました。7ナノは14%で横ばいです。7ナノ以下が全体の77%(前年同期は74%)を占めています。

ウェンデル・ホァン最高財務責任者(CFO)は「最先端のプロセス技術に対する顧客の力強い需要が10-12月期の業績を支えた」とコメントしています。

微細化が進展する中で粗利益率は62.3%と前年同期の59.0%から大幅に改善しました。TSMCは要因として、コスト抑制の取り組み、好ましい為替レート、工場稼働率の向上を列挙しています。

2025年通期決算と2026年に向けた投資・業績見通し

2025年12月通期決算は売上高が前年比32%増の3兆8091億台湾ドル、純利益が46%増の1兆7179億台湾ドルでした。ウエハーの売上高に対する回路線幅別の比率は3ナノが24%(前年は18%)、5ナノが36%(同34%)、7ナノは14%(14%)です。7ナノ以下が全体の74%に達し、前年の69%から上昇しています。

TSMCは2025年下期に回路線幅2ナノのプロセス技術を用いたチップの量産を開始しており、技術改良を一段と進める方針です。2026年の設備投資額として520億-560億ドルを想定しており、2025年の409億ドルから積み増す予定です。

決算発表時のガイダンスでは2026年1-3月期の売上高を346億-358億ドル(1ドル=31.6台湾ドルと想定)と予想しています。粗利益率を63-65%(前年同期は58.8%)、営業利益率を54-56%(48.5%)と見込んでいます。

【図表3】台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]:業績推移(単位:百万ドル)
出所:RefinitivよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表4】台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2026年1月23日時点)

ゴールドマン・サックス[GS]、アップルカード事業からの撤退で増益確保

2025年10-12月期決算:アップルカード事業撤退の影響と投資銀行・市場部門の躍進

ゴールドマン・サックス[GS]が発表した2025年10-12月期決算は売上高に当たる純営業収益が前年同期比3%減の134億5400万ドル、純利益が12%増の46億1700万ドルでした。EPS(1株あたり利益)は14.01ドルで、LSEGがまとめた市場予想の11.67ドルを20.0%上回っています。

アップル[AAPL]との提携を通じて手掛けていたアップルカード事業からの撤退で純営業収益は小幅に縮小しましたが、アップルカード関連の準備金の削減などで信用損失の戻し入れが21億2300万ドルに達し、増益につながりました。また、金利収入の比重が大きい商業銀行業務よりも、手数料収入の比率が高い投資銀行業務を中核とするだけに株高、低金利、商品価格高騰といった事業環境が有利に働いたようです。

実際に助言業務や株式・債券引き受けなどで得られる投資銀行業務の手数料収入は25%増の25億7700万ドルと好調です。FICC(債券・為替・商品取引)の仲介・融資業務の純営業収益は12%増の31億700万ドル。さらに株式の仲介・融資業務の純営業収益は25%増の43億600万ドルに。中でも株式取引の融資業務が42%増の21億2800万ドルと拡大しています。

2025年通期決算と2026年に向けた明るい見通し

2025年12月通期決算は純営業収益が前年比9%増の582億8300万ドル、純利益が20%増の171億7600万ドルでした。純営業収益の内訳は投資銀行業務の手数料収入が21%増の93億3900万ドルと好調です。FICCの仲介・融資業務の純営業収益が9%増の145億2200万ドル、株式の仲介・融資業務が23%増の165億3500万ドルとそろって好調でした。

デイビッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は「あらゆる部門において高い水準で顧客との関係が続いている。2026年には勢いがさらに加速し、好循環が生まれると期待する」とコメントしています。

【図表5】ゴールドマン・サックス[GS]:業績推移(単位:百万ドル)
出所:LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表6】ゴールドマン・サックス[GS]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2026年1月23日時点)

インタラクティブ・ブローカーズ・グループ[IBKR]、2桁増収増益と好調

証券大手のインタラクティブ・ブローカーズ・グループ[IBKR]が発表した2025年10-12月期決算は売上高に当たる純営業収益が前年同期比18%増の16億4300万ドル、純利益が31%増の2億8400万ドルとなりました。調整後EPS(1株あたり利益)は0.65ドルで、LSEGがまとめた市場予想の0.591ドルを10.0%上回っています。

純営業収益の内訳では手数料収入が22%増の5億8200万ドルと好調でした。顧客の取引はオプションが27%増、先物が22%増、株式が16%増とそろって伸びています。一方、純金利収入は信用取引の増加を背景に20%増の9億6600万ドルに達しています。

2025年12月通期決算は純営業収益が前年比20%増の62億500万ドル、純利益が30%増の9億8400万ドルです。着実な増収と営業費用の圧縮が奏功しました。

【図表7】インタラクティブ・ブローカーズ・グループ[IBKR]:業績推移(単位:百万ドル)
出所:LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表8】インタラクティブ・ブローカーズ・グループ[IBKR]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2026年1月23日時点)

ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス[UAL]、2026年に最高益更新も

ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス[UAL]が発表した2025年10-12月期決算は売上高が前年同期比5%増の153億9700万ドル、純利益が6%増の10億4400万ドルでした。調整後EPS(1株あたり利益)は3.10ドルで、LSEGがまとめた市場予想の2.937ドルを5.6%上回っています。

2025年10-12月期には米国の政府機関閉鎖のあおりで航空管制官が不足し、運航に影響が出ましたが、旺盛な旅行需要を受けて盛り返し、1桁台ながら増収増益を確保しました。売上高の内訳は旅客部門が5%増の139億2600万ドル、貨物部門が6%減の4億9000万ドルです。旅客部門では国内線の売上高が2%増、大西洋線が14%増、太平洋線が10%増でした。

2025年12月通期決算は売上高が前年比4%増の590億7000万ドル、純利益が6%増の33億5300万ドル、調整後EPSが10.62ドルです。旅客数が4%増の1億8100万人に伸びるなど着実な需要の増加が増収増益につながっています。

決算発表時のガイダンスでは2026年1-3月期の調整後EPSを1.00-1.50ドルと予想しました。2026年12月通期では調整後EPSを12.00-14.00ドルと予想し、通期ベースで最高益を更新するとの見方を示しています。

【図表9】ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス[UAL]:業績推移(単位:百万ドル)
出所:LSEGよりDZHフィナンシャルリサーチ作成
※期末は12月
【図表10】ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス[UAL]:週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2026年1月23日時点)