現在のファンダメンタルズ:衆院解散を材料に円安地合い継続

先週(1月12日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円:  157.517円~159.448円   158.098円
・ユーロ/米ドル:1.15845ドル~1.16982ドル 1.15983ドル
・ユーロ/円:  183.204円~185.569円   183.372円

先週(1月12日週)の米ドル/円:衆院解散確定で円一段安後に反落

1月9日から衆議院の解散思惑が強まり、東京市場が休場となった週明け1月12日の米ドル/円は円安地合いでスタートを切りました。その直後にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の捜査開始とのニューヨークタイムズの記事に反応して週間安値となる157.517円までの米ドル売りを挟んでから、改めて円売りの動きとなりました。

翌1月13日は終日解散相場となり積極財政による円債売りと為替市場の円安の動きが続き、高市首相が党幹部に解散の意向を伝えたことから解散は確定。1月14日仲値過ぎに米ドル/円は159.448と週間高値をつけました。しかし、欧州市場序盤以降は片山財務相と三村財務官がともに円安けん制発言を行ったことから利食いとストップを巻き込みながら水準を切り下げ、米金利低下も手伝って158円台前半へ。

1月15日はほぼ様子見の一日で終わりましたが、1月16日東京前場には再び片山財務相が円安けん制発言、さらに日銀内から物価上昇リスクへの警戒感が高まったとの発言もあり158円割れに。その後も週末前のポジション調整もあり米ドルの上値が重く、157.820円まで下げた後、引けにかけて158円台を回復しました。

先週(1月12日週)のユーロ/米ドル:ユーロは狭い値幅でもみあい

先週(1月12日週)のユーロ/米ドルは、週初のパウエルFRB議長捜査開始のニュースに反応した米ドル売りの動きからユーロ/米ドルが上昇、NY市場朝方には週間高値となる1.16892ドルをつけました。

その後は上下しながらもユーロ/米ドルは売りが強まり1月15日には1.15ドル台を示現。1月16日には買い戻しが入ったものの、NY市場ではトランプ米大統領がハセットNEC(国家経済会議)委員長を次期FRB議長に指名しない可能性を示唆したことから米ドル買いの動きとなり、1.15845ドルの安値をつけました。引けにかけては若干買い戻されましたが、米ドル/円とともにユーロ/円の売りも目立っていたことから上値が重いままの引けとなりました。

週を通して米ドル/円が解散総選挙を材料とした動きになっていたのに対して、目立ったユーロの材料が無かったこともあり、ユーロ/米ドルは米国材料に反応しやすい一週間だったと言えます。

そして週末にはトランプ米大統領が欧州8ヶ国に対してグリーンランド領有に反対していることを理由に10%の追加関税を課すことを発表。週明け1月19日のユーロ/米ドルはスタート直後ユーロ売りで反応したものの直後は米国売りへと転じ、米ドル安(ユーロ高)と米株安の動きとなっています。こちらは1月19日の欧州市場の動きも注視が必要です。

米ドル/円チャート(週足)、平行チャンネル内で2025年高値を一時的に上抜け

長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。

週足チャート(図表1)では、2025年10月安値を起点とした平行上昇チャンネル(青)の中で2025年高値158.872円(ピンクの水平線)を一時的に上抜けしました。その後、片山財務相と三村財務官がともに強いトーンで円安牽制の発言をしたことで反落していますが、解散総選挙に向けての円安思惑と介入を懸念した動きとの綱引きはしばらく続くこととなるでしょう。

【図表1】米ドル/円(週足)
出所:マネックストレーダーFX
【週足チャートの見方】
長期トレンドは20週移動平均線と週足終値との位置関係で判断します。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。

米ドル/円チャート(日足)、ゴールデン・クロス状態からいつデッド・クロスに転じるか

短期的な判断は日足で行います。

米ドル/円は12月30日のゴールデン・クロス状態が続いたままです。トランプ米大統領の欧州8ヶ国に対する追加関税の表明に反応して米ドル売り、米株売りの動きとなりリスクオフの動きという判断で米ドル/円、クロス円ともに円買いの動きになってきました。この円買いの動きが1月19日の引けまで続けば久しぶりにデッド・クロスになりそうですから、短期テクニカルではデッド・クロスとなるかどうかを待つべきでしょう。

デッド・クロスとなれば当面は米ドル/円は売り目線、そして長期的なスタンスからは次のゴールデン・クロスは良い買い場という見方になっていくはずです。なお、緑色のラインは平行チャンネルから上昇ウェッジへと変えましたが、現状はサポートライン(青)を下抜けてのデッド・クロスとなるかどうかに注目です。その場合、円買いの動きが継続しやすくなります。

【図表2】米ドル/円(日足)
出所:マネックストレーダーFX
【日足チャートの見方】
短期売買シグナルは5日終値移動平均線(青)と5日始値移動平均線(赤)のゴールデン・クロス(GC)、デッド・クロス(DC)で判断します。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
短期上昇トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の上で推移し、短期下降トレンドの間は終値移動平均線が始値移動平均線の下で推移します。通常の2本の移動平均線で言えば、終値が短期線の役割、始値が長期線の役割を果たしていると考えるとわかりやすいでしょう。
※マネックストレーダーFXでは、移動平均線の設定画面で始値を選択することができます。

ユーロ/米ドルは下降トレンドに転換も勢いは無い

ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。

週足チャート(図表3)は長期平行上昇チャンネル(青)と短期平行下降チャンネル(緑)による三角持ち合いの収束パターンが続いていますが、2週連続で終値が移動平均線の下で引けましたので長期トレンドが下降トレンドに転じました。ただ移動平均線がほぼ平らであることから当面は勢いが弱い下降トレンドという判断です。

【図表3】ユーロ/米ドル(週足) 長期トレンド=下降トレンドに転換
出所:マネックストレーダーFX

日足チャート(図表4)で見ると2本の移動平均線は12月30日のデッド・クロス状態のままですから、長期と短期の方向性が揃ってきたことになります。当面のターゲットは2025年11月21日安値と12月24日高値との76.4%押しとなる1.15659ドルですが、トランプ大統領の対欧州8ヶ国の追加関税で週明けから乱高下していますのでユーロ/米ドルは1月19日の欧州市場待ちが正解だと思います。

【図表4】ユーロ/米ドル(日足) 短期トレンド=12月30日のデッド・クロス状態のまま
出所:マネックストレーダーFX

ユーロ/円は史上最高値更新後の調整局面入り

ユーロ/円(図表5)は先週(1月12日週)の円安の動きから、1月14日に改めて史上最高値更新の動きとなりましたが、その後は片山財務相等の円安牽制発言もあって調整局面入りとなっています。週明けのユーロ/米ドル乱高下の中でもリスクオフからユーロ/円では円買い戻しの動きが続きやすく、1月19日の早朝市場では青のサポートラインを試す展開となっています。今後、このサポートラインを明確に下回るようであれば、強力なサポートラインである黄色のサポートラインを目指す展開につながる可能性もあるでしょう。

【図表5】ユーロ/円(週足) 長期トレンド=ユーロ買い
出所:マネックストレーダーFX

日足チャート(図表6)では史上最高値更新後の調整局面入りがよくわかります。2本の移動平均線は1月9日のゴールデン・クロス状態のままですが、今朝からのユーロ/円の下げの動きから本日1月19日の終値でデッド・クロスに転じる可能性が高くなってきました。仮にデッド・クロスで終わると当面はユーロ/円は戻り売りが出やすい地合いとなっていくでしょう。

今週も良いトレードを!

【図表6】ユーロ/円(日足) 短期トレンド=ゴールデン・クロス状態継続も1月19日デッド・クロスに転じるか
出所:マネックストレーダーFX