地政学リスクの高まりを警戒してリスクオフの流れが優勢か

年明け早々、きな臭いニュースで株式相場は波乱含みの展開か。トランプ米大統領は3日、反米左派政権が率いる南米ベネズエラに対して「大規模な攻撃を成功裏に実施した」と自身のSNSで発表した。地政学リスクの高まりを警戒して、週明けの東京市場もリスクオフの流れが優勢になりそうだ。

しかし、米国によるベネズエラへの攻撃はそれほどのサプライズではない。トランプ米大統領がベネズエラのマドゥロ大統領への退陣圧力を強めていたのは、ずっと前からであり、11月下旬の電話協議の際、自主的に退陣しなければ武力行使も含めて検討すると直接伝えたと、1ヶ月も前にメディアが報じている。加えて、すでにマドゥロ大統領夫妻は拘束されて米国に移送されている。これ以上の武力行使は当面のところ想定されない。本件だけに焦点を絞れば短期収束のシナリオがメインだろう。

火種が残るのは無論のことである。ベネズエラを含めた南米での政情不安が増すだろう。結局のところ、地政学リスクの度合いが上がるのは、グローバルなリスク資産にとってネガティブ材料ではある。

日銀が潜在成長率をどう見るか、7日の潜在成長率の推計値発表などに注目

今週の材料は、まず国内では1月7日に日銀が需給ギャップと潜在成長率の推計値を発表する。利上げを巡って「中立金利」が焦点となっただけに、日銀が潜在成長率をどう見るか、非常に注目である。

米国では9日発表の12月の雇用統計が最大の注目材料。その先行指標となるのが7日に発表される12月ADP雇用統計と11月JOLTS求人件数だ。雇用統計の非農業部門雇用者数は前月比+6.0万人が見込まれている。前回の11月分が記録的に弱かった10月からの反動を含んでいたことを考慮すると、今回の+6.0万人は決して弱くない。失業率も4.5%へと0.1ポイント改善する予想である。そのほかの材料として世界最大のテクノロジー見本市「CES」が6日(米国時間)、米ラスベガスで開幕する。AI関連やテック企業が物色を集めるきっかけになるか注目したい。

1月の下値支えは「新NISA」利用で高配当株や大型優良株への資金流入

1月は「新NISA」の年初枠を利用した個人投資家の買いが入りやすい時期である。特に高配当株や大型優良株への資金流入が下値を支える要因となりやすい。そのスタート週なので、通常であれば堅調な相場展開が見込まれる。通常であれば、と述べたのは、冒頭のベネズエラ急襲との兼ね合いがあるからである。

予想レンジは4万9000-5万1000円とする。