【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 40,834.97  ▼61.56 (8/20)
NASDAQ: 17,816.94  ▼59.83 (8/20)

1.概況

米国市場は利益確定の売りが出て小幅に反落となりました。22ドル安でスタートしたダウ平均は昼前に139ドル安まで下落した後持ち直すと午後に入ってプラスに転じました。しかし、上値は重く12ドル高で伸び悩むとマイナスに転じ結局61ドル安の40,834ドルで取引を終え6日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も59ポイント安の17,816ポイントと9日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや素材、金融などの7業種が下げ、エネルギーは2%を超える下落となりました。一方で生活必需品やヘルスケアなどの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、新型機「777X」の機体に損傷がみつかり、試験飛行を中断したことが明らかになったことでボーイング[BA]が4%を超える下落となったほか、インテル[INTC]も2%以上下げました。ダウ[DOW]とシェブロン[CVX]、ゴールドマン・サックス[GS]、セールスフォース[CRM]、ウォルト・ディズニー[DIS]も1%を上回る下落となっています。一方でプロクター・アンド・ギャンブル[PG]とホーム・デポ[HD]、ウォルマート[WMT]が1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体関連株が軟調で、半導体株ではエヌビディア[NVDA]が2%を超える下落となり、ブロードコム[AVGO]とクアルコム[QCOM]、ウエスタン・デジタル[WDC]も1%以上下げました。半導体製造装置株ではアプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]が2%以上下落となり、KLA[KLAC]も1%余り下げています。製薬のイーライ・リリー[LLY]は肥満症治療薬の有効成分が2型糖尿病のリスクを大幅に減らすことが試験で示されたと発表したことで3%余り上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%低い3.81%となりました。ドル円は円高に振れ145円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安と円高を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の38,000円を割り込みそうで、ドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)