【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,904.04  △307.06 (4/5)
NASDAQ: 16,248.52  △199.44 (4/5)

1.概況

先週末の米国市場は米雇用統計で平均時給の伸びが鈍化し賃金インフレへの懸念が後退したことでハイテク株などを中心に押し目買いが入り反発となりました。68ドル高でスタートしたダウ平均は大きく上げ幅を広げると昼過ぎに443ドル高まで上昇しました。

その後は伸び悩みましたが、引き続き堅調に推移すると結局307ドル高の38,904ドルで取引を終え5日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も199ポイント高の16,248ポイントと反発となりました。

2.経済指標等

3月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月から30万3000人増となり市場予想を大幅に上回りました。失業率も3.8%と前月から0.1ポイント低下し、横ばいを見込んでいた市場予想に反して改善しました。平均時給は前年同月比4.1%上昇と前月から伸びが鈍化し市場予想と一致しています。また、2月の米消費者信用残高は前月比141億2000万ドル増となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスと資本財・サービス、情報技術、エネルギーが1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでもアマゾン・ドット・コム[AMZN]が3%近く上昇したほか、セールスフォース[CRM]とキャタピラー[CAT]も2%以上上げました。マイクロソフト[MSFT]も2%近く上昇し、アメリカン・エキスプレス[AXP]とビザ[V]、ウォルト・ディズニー[DIS]、トラベラーズ[TRV]も1%以上上げています。一方で7銘柄が下げ、インテル[INTC]が2%を超える下落となり、マクドナルド[MCD]も1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が高く、ウエスタン・デジタル[WDC]が3%を超える上昇となり、エヌビディア[NVDA]とアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も2%以上上げています。また、主力ハイテク株も堅調でフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]とネットフリックス[NFLX]が3%以上上昇し、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]も1%以上上げています。しかし、テスラ[TSLA]は低価格モデルの投入を中止する計画と伝わったことで3%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は米雇用統計を受けて早期の利下げ観測が後退したことで0.09%高い4.40%となりました。ドル円は151円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の39,000円を超えて上げ幅を広げそうで、買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)