【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,475.90  ▼305.47 (3/22)
NASDAQ: 16,428.82  △26.98 (3/22)

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は景気敏感株や消費関連株を中心に売りが出たことで5日ぶりに反落となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が買われたことで5日続伸となり史上最高値を更新しました。7ドル安でスタートしたダウ平均は直後にプラスに転じると43ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとマイナスとなり下げ幅を広げ昼過ぎには237ドル安まで下落しました。その後一旦下げ渋りましたが、引けにかけて一段安になると結局305ドル安の39,475ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も7ポイント安の5,234ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は26ポイント高の16,428ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や金融、一般消費財・サービス、素材などの8業種が下げ、不動産と金融は1%以上下落しました。一方でコミュニケーション・サービスと情報技術、公益事業の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が下げました。そのなかでもナイキ[NKE]が決算とあわせて発表した収益見通しが市場予想に届かなかったことで7%近く下落したほか、ビザ[V]も2%以上下げました。キャタピラー[CAT]とゴールドマン・サックス[GS]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、ホーム・デポ[HD]、JPモルガン・チェース[JPM]、スリーエム[MMM]も1%以上下落しています。一方でボーイング[BA]とアップル[AAPL]、アマゾン・ドット・コム[AMZN]、インテル[INTC]、メルク[MRK]、コカ・コーラ[KO]が小幅に上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、ハイテク株の一角が高くグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]が2%以上上昇し、画像処理半導体のエヌビディア[NVDA]も3%余り上げています。さらに物流大手のフェデックス[FDX]が決算で1株利益が市場予想を上回ったことなどで7%を超える上昇となりました。決算を発表したスポーツ衣料のルルレモン・アスレティカ[LULU]は業績見通しが市場予想を下回ったことで急落し15%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.08%低い4.19%となりました。ドル円は151円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場でダウ平均が300ドルを超す下げとなったことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)