【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,790.43  △75.66 (3/18)
NASDAQ: 16,103.45  △130.27 (3/18)

1.概況

米国市場はハイテク株を中心に買いが入り反発となりました。112ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に183ドル高まで上昇した後伸び悩むと取引終盤に46ドル高まで上げ幅を縮めましたが、引けにかけてやや持ち直すと結局75ドル高の38,790ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も130ポイント高の16,103ポイントと4日ぶりに反発しています。

2.経済指標等

3月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は51と前月から上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスや生活必需品、一般消費財・サービス、情報技術などの9業種が上げ、コミュニケーション・サービスは3%近く上昇しました。一方でヘルスケアと不動産の2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では17銘柄が上げ、セールスフォース[CRM]が2%余り上昇したほか、ウォルト・ディズニー[DIS]とキャタピラー[CAT]、JPモルガン・チェース[JPM]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]も1%以上上げました。一方で13銘柄が下げ、ボーイング[BA]が1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が高く、テスラ[TSLA]が米国や欧州の一部で小型多目的スポーツ車(SUV)の「モデルY」を値上げする方針を示したことで6%以上上げました。また、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]もアップル[AAPL]がiPhoneにグーグルの生成AIを搭載する方向で交渉していると伝わったことで4%を超える上昇となりました。さらにフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]とネットフリックス[NFLX]も2%以上上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い4.32%となりました。ドル円は149円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は昨日に日経平均が1,000円を超える上昇となった反動で軟調なスタートが予想されます。こうしたなか本日は昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定です。マイナス金利政策の解除や長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の撤廃に加え、上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)の新規買い入れも終える見通しと伝わっていることから結果が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)