【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 37,806.39 ▼99.06 (1/24)
NASDAQ: 15,481.92 △55.98 (1/24)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。底堅い経済指標の発表を受けて早期の利下げ観測が後退したことが重石となりダウ平均は続落となりましたが、ハイテク株に買いが入りS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は5日続伸となりました。69ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に158ドル高まで上昇しましたが、その後伸び悩むと午後に入りマイナスに転じ引けにかけてやや下げ幅を広げると結局99ドル安の37,806ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が3ポイント高の4,868ポイントとなり連日で史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も55ポイント高の15,481ポイントとなり連日で昨年来高値を更新しています。
2.経済指標等
1月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.3と前月から上昇し市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、素材と公益事業、不動産、生活必需品が1%以上下落しています。一方で4業種が上げ、エネルギーとコミュニケーション・サービスが1%以上上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではスリーエム[MMM]が3%近く下げたほか、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]も2%を超える下落となりました。一方でシェブロン[CVX]が2%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が大幅な増収増益となったオランダの半導体製造装置大手のASMLホールディング[ASML]が9%近く上昇しました。また、ASMLホールディングの好決算を受けて半導体関連株が高く、半導体株ではアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が6%近く上げ、エヌビディア[NVDA]も2%を超える上昇となりました。半導体製造装置株ではアプライド・マテリアルズ[AMAT]が4%以上上げ、KLA[KLAC]も3%余り上昇しました。ラム・リサーチ[LRCX]も2%以上上げています。さらにネットフリックス[NFLX]が決算で売上高が市場予想を上回ったことなどを受けて目標株価の引き上げが相次ぎ10%以上上昇しています。取引終了後に決算を発表したテスラ[TSLA]は売上高が市場予想に届かなかったことなどから時間外で大きく下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%高い4.17%となりました。ドル円は147円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米ハイテク株高を受けて堅調なスタートが予想されます。短期的な過熱感が強いなかで日経平均がどこまで上値を伸ばすことができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)