本格的な株高の季節到来

先週、日経平均は週間で1,000円超の上昇となった。3万3,500円台を回復し、年初来高値更新を指呼の間に捉えた。短期的な過熱感から売られる場面があっても、すかさず押し目買いが入って下げ渋る。年末ラリーへの素地が固まりつつあるように思える。

その年末ラリーの起点はまさに今週のサンクスギビングだ(すでに日米株とも見切り発車している感はあるが)。ここから本格的な株高の季節である。

今週は米国では感謝祭の祝日、日本も勤労感謝の日の祝日があって動きにくい。そんななか最大の注目材料はエヌビディアの決算発表だ。3ヶ月前の8月下旬に発表した第二四半期の決算では売上高が過去最高、利益も大幅増益だった。AI向けがけん引した結果だが、今回の決算でもその傾向が継続していることが確認されるだろう。半導体やAI関連銘柄の一段高につながる。

バークシャー・ハサウェイの投資先に注目

もうひとつの注目はウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイの投資先が早ければ20日にも判明するかもしれないことだ。バークシャーは円資金の調達に動いており、新たに日本企業に投資を行っている可能性が高い。明らかになれば日本株の強気材料となるのはほぼ間違いない。こういう材料は20日に判明しなくても、いずれは判明するので、先送りになっても相場の下支えになる。こういう買い材料が出てくる可能性がある中では、売り方は怖くて売れないからだ。

従って、今週は年初来高値接近で利益確定売りも増える一方、下値も堅く、高値圏でのもみ合いでの推移となるだろう。

予想レンジは3万円3000~3万4000円とする。