S&P500は2週連続で上昇、NYSE FANG+指数はマグニフィセント・セブン銘柄が牽引

S&P500は10月27日に安値の4,103.78をつけてから7.2%上げ、2週連続で上昇となりました。先週だけで見るとS&P500は1.13%上昇、ナスダック100に至っては2.47%の上げとなっています。

GAFAM+エヌビディア[NVDA]にテスラ[TSLA]などの大型グロース10銘柄で構成されるNYSE FANG+指数は4.32%の上げと、マグニフィセント・セブン(荒野の7人)銘柄※がマーケットを牽引していることがわかります。特定の限られた銘柄が上昇することに懸念を示す意見もあるものの、マーケットがこれらの銘柄の上げについて行かない訳にはいかないという機関投資家の事情があることも大事な事実です。

※米国株式市場では、年初から相場を牽引してきた7銘柄が「マグニフィセント・セブン」と呼ばれています。マグニフィセントとは壮大、見事、非常に印象的で立派であるという意味で、「マグニフィセント・セブン」とは、1960年に公開された米国の西部劇映画のタイトルです。邦題は「荒野の七人」です。現在の株式市場における「荒野の七人」とは、アップル[AAPL]、マイクロソフト[MSFT]、アルファベット[GOOGL]、アマゾン・ドットコム[AMZN]、エヌビディア[NVDA]、テスラ[TSLA]、メタ・プラットフォームズ[META]のことです。

2023年6月12日付レポートより)

米決算発表は収益、利益率ともに過半数が事前予想を上回る

米国では決算発表はほぼ終わりに近づいてきました。先週末時点でS&P500社のうち458社が第3四半期の決算発表を終えています。決算発表前の10月13日時点での予想では前年同期比で0.5%の減益の見込みでしたが、現時点では3.76%の増益、64%の企業が事前予想を上回っているといった状況です。利益率についても、2022年2Qから初めて過半数の企業が利益率の拡大を発表しています。GAFAM銘柄で予想を下回る銘柄もあったものの、総じては悪くない決算発表であったと言えます。

悲観的な投資家のセンチメントが逆張り的な株価の上げにつながったか

このところの株価の上げについて、腑に落ちていない投資家は少なくないようです。今回の急激な株の上げのトリガーになったのは、金利であり、加えて、第3四半期の業績発表の方も悪くない、そういった良い話が株価の上がりやすい環境の中で起きたのだと思います。どういうことかというと、投資家のセンチメントの悪さ、投資家の悲観的なポジショニングが相場を上げやすくしていたということです。

米大手証券の調査によると、アメリカのヘッジファンド・コミュニティは、10月末ネットで株のマーケットをショートしているそうです。別のデータでは、個人投資家は10月末、FOMC前にネットで30億ドル相当の米国株の投資信託の解約を行なっているというデータもあります。また、先週個人のトレーダーのプットの買い、売る権利の買いが急激に増えており、このようなアクティビティが、現在全体の出来高の31%を占めており、これは過去25年間で最も高い比率となっています。

加えて、個人投資家協会のブルベアレシオを見ても、強気の投資家から弱気の投資家を引いた値が−26ポイントと非常に弱気な領域にありました。このようなデータが示唆するのは、マーケットの先行きに対し悲観的な投資家が多く、コントラリアン(逆張り)的な見方をするとマーケットは上がりやすい環境にあったということです。このような状況は急激にアンワインド(解除)されることはなく時間がかかるため、株価の上昇が続くと逆のポジションを取らざるを得なくなると考えられます。