ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]決算:1株利益は2.66ドルで市場予想を上回る

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、世界最大規模で最も多角的なヘルスケア企業である。医薬品、医療機器・診断、消費者の3部門で構成されている。医薬品、医療機器・診断の部門は合わせて売上高の80%近くを占め、キャッシュフローの大半を占めている。医薬品事業部門では、免疫、腫瘍、神経、肺、心臓、代謝疾患などの領域に重点を置いている。医療機器・診断事業部門では、整形外科、手術器具、視覚ケア、およびいくつかの小さな領域に焦点を当てている。消費者事業部門は、ベビーケア、美容、口腔ケア、市販薬、および女性の健康に焦点を当てている。消費者部門は、Kenvueという新しい名称で2023年に分社化された。地理的には、米国内で総収益の約半分が生み出される。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比10%減の213.51億ドル(市場予想は210.45億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.66ドル(市場予想は2.52ドル)

決算総括

7-9月期(第3四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正したほか、売上高の予想レンジも下限を上方修正した。医薬品の販売が好調で、特に主力の乾癬薬「ステラーラ」の販売が予想を上回った。同薬は来年、ジェネリックとの競争に直面する。医療機器部門は年前半に急成長していたが、今回は予想を下回った。

今後の株価見通し

当面下値模索の動きとなろう。

シュルンベルジェ[SLB]決算:1株利益は0.78ドルで市場予想を上回

SLB(旧シュルンベルジェ)は、油ガス層挙動、坑井建設、生産効率向上、さらに最近ではデジタルソリューションなど、多様な分野を専門とする世界最大級の油田サービス企業である。業界のイノベーターとして高い評価を得ており、多くの最終市場で支配的なシェアを有する。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比11%増の83.10億ドル(市場予想は83.21億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.78ドル(市場予想は0.77ドル)

決算総括

7-9月期(第3四半期)売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは予想を上回った。

今後の株価見通し

当面60ドル超えの動きとなりそうだ。

ールドマン・サックス[GS]決算:1株利益は5.47ドルで市場予想を上回る

ゴールドマン・サックスは、世界有数の投資銀行および資産運用会社である。インベストメント・バンキング(純営業収益の約20%)、グローバル・マーケット(45%)、アセット・マネジメント(20%)、コンシューマー・アンド・ウェルスマネジメント(15%)の各部門からなる。純営業収益のおよそ60%を米国、15%をアジア地域、25%を欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域で得ている。2008年に銀行持株会社(2009年に金融持株会社)に転換、連邦準備制度理事会(FRB)の監督下にある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★純収入・・・前年同期比1.3%減の118.17億ドル(市場予想は111.32億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・5.47ドル(市場予想は5.45ドル)

決算総括

7-9月期(第3四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。債券・為替・商品(FICC)、株式とも好調だった。ただ、不動産投資の評価損が2四半期連続で利益を押し下げた。不動産投資で2億1200万ドルの損失を計上したほか、3億5800万ドルの減損が利益を圧迫した。ただ、トレーディング事業はパンデミックの期間やウクライナ侵攻の際の市場不安定化で恩恵を受けたが、その後は減収が続いている。

今後の株価見通し

当面下値模索の動きとなろう。

テスラ[TSLA]決算:1株利益は0.66ドルで市場予想を下回る

テスラは、2003年設立のカリフォルニア州パロアルトに本社を置く垂直統合型サステナブルエネルギー企業である。電動モビリティ社会への移行を目指し電気自動車を開発・製造している。エネルギー発電用ソーラーパネルやソーラールーフ、住宅や公益を含む商業不動産向けの貯蔵ステーションのためのバッテリーを販売している。高級セダン、中型セダン、クロスオーバーSUVなど、複数の車種を製造している。また、より価格の安いセダン、小型SUV、ライトトラック、セミトレーラートラック、スポーツカーなどの販売を開始する計画である。2022年の世界の自動車納入台数は、130万台をやや上回る。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比の8.8%増の233.5億ドル(市場予想は240.6億ドル)
★1株当たり損益(調整後)・・・0.66ドル(市場予想は0.74ドル)

決算総括

7-9月期(第3四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を下回った。値下げによる全体の自動車の粗利益率が警戒されていたが、17.9%と前年の 25.1%から低下したものの、予想の範囲内だった。通期の生産台数見通しは従来の180万台を据え置いている。

今後の株価見通し

上値追いの機会をうかがう展開が予想される。

チャールズ・シュワブ[SCHW]決算:1株利益は0.77ドルで市場予想を上回る

チャールズ・シュワブは、証券業務、ウェルスマネジメント業務、銀行業務、資産運用業務を手掛ける金融サービス会社である。大規模な実店舗型の証券支店網とオンライン証券サイトを運営、モバイル取引機能も備え、証券業界で首位的地位を築いている。また、銀行業務、投資信託事業も展開し、独立系投資アドバイザーにサービスを提供している。顧客の預り資産残高は7兆ドル(2022年12月末現在)を超え、投資事業会社では業界最大手に属する。ほぼすべての収益が米国で生み出されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第3四半期(7-9月期)実績

★調整後の収入・・・前年同期比16%減の46.06億ドル(市場予想は46.34億ドル)
★1株当たり利益(調整済み)・・・0.77ドル(市場予想:0.74ドル)

決算総括

7-9 月期(第 3 四半期)収入は予想を下回ったが、調整済み EPSは予想を上回った。注目の預金残高は2,844億ドルと前年比で28%減少したものの、予想ほどは減少しなかった。純金利収入は24%減少している。

今後の株価見通し

好決算を受け、株価は4%強上昇。56ドル超えから、投資タイミングを図ることになろう。