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インベストメント・ストラテジーズの塚本憲弘がプライベートバンカーの視点で投資戦略や最適ポートフォリオの考え方を解説します。
月1回月曜日に更新

成長を信じるという投資の原点
2025年のノーベル経済学賞は、技術革新がどのようにして持続的な経済成長を生み出すのかを解き明かした研究に与えられました。受賞したのは、ジョエル・モキイア、フィリップ・アギオン、ピータ...
市場心理と実体経済
米国株式市場はいま、AI(人工知能)への期待を中心に上昇しています。AI関連投資は足元のGDP成長の約3割を占め、巨大テック企業が世界中から資金を呼び込んでいます。また、AI関連株の上昇が富...
揺らぐデータの信頼性にどう対処するか
8月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が2万2000人増にとどまり、失業率は4.3%と2021年以来の高水準となりました。市場予想の7万5000人増を大きく下回ったうえ、6月分は2020年以来の前月比減...
為替ヘッジについて
為替リスクのヘッジについては、学術的にも議論が多くありますが、大きく三つの立場に整理できます。第一に、「為替の期待リターンはゼロとみなし、不要なリスクは極力排除する」という立場で、...
資産運用における「金」の役割
近年、金(ゴールド)への投資が再び注目を集めています。これは、通貨の信認低下への備えやインフレへのヘッジ手段として、さらには地政学リスクの高まりといった要因を背景に、「価値の保存手...
毎月分配型投信の功罪
毎月分配型投信は、元本を取り崩して分配金を支払う「タコ足」運用が問題視されることがあります。これにより複利効果が得られず、長期的な資本形成には不向きとされることが多いです。一方で、...
レバレッジ依存が生むリスク
現在の金融市場では、レバレッジ(借入による投資)を活用した取引が広がっています。株式や債券のみならず、プライベートエクイティや暗号資産、商品市場にまで及び、多くの投資家が元手の何倍...
アナリスト予想と株価の関係
株式市場の先行きについては日々多くの予想が示され、時にはその日の株価変動要因として解説報道されることもあります。米国では、SNSで示された見解が株価リターンを予測する力を持つという先...
マーケットを支える流動性の行方にも注目
現在のマーケットでは、株式市場が堅調に推移し、社債の買いが進んでクレジットスプレッドが縮小しています。さらに、ビットコインのようなテーマ性のある資産にも資金が流入し、リスク資産全般...
2024年の各資産クラスのパフォーマンスを振り返る
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。2025年最初のポートフォリオのすすめでは、2024年の各資産クラスのパフォーマンスを振り返ることから始めたいと思いま...
JREITへの投資をどう考えるか
JREITのパフォーマンス不振が続いています。東証REIT指数は先週末の段階で年初来9%程度のマイナスと、株式市場がTOPIX(東証株価指数)で同+15%のリターンであるのと対照的です。REITは金利...
米大学基金の運用
政治イベントを通過し、短期的な期待値とともに相場が変動していますが、「ポートフォリオのすすめ」では改めて中長期運用における参考として、今回は米大学基金の運用について紹介したいと思い...
相場を当てる難しさ
FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げに舵を切りましたが、事前予想は25bp(ベーシスポイント)か50bpかで見方が割れていました。利下げが25bpであれば一部の期待を満たさずに金利上昇圧力とド...
分散投資効果は復活するか
2024年の米国株式はSP500指数の先週末時点で年初来18%と1980年以降の年平均10%と比較しても堅調なパフォーマンスと言えますが、7月以降はもみ合いの展開にあります。一方で債券は米国総合債券...
サプライズは繰り返さないが韻を踏む
ウォーレンバフェット氏が4-6月期に株式のポジションを減らし現金保有高を高めていると報道され、5月の株主総会では現金の使用を急ぐつもりはないとの発言もありました。一般的に運用額が大きく...
GPIFの運用について
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2023年度業務概況書を公表しました。当該年度の運用実績が示されているのですが、どのような運用を行っているのか、どのようなことを心掛けているのか...
市場を揺らす選挙
今年は選挙イヤーと言われております。主要国では1月に台湾で与党民進党が総統選で勝利も立法院選挙で第2党に転落となり、2月のインドネシア大統領選挙では高い支持率であった現政権の路線を継...
続・アクティブ対パッシブ
1年前のコラム2023年5月22日付「アクティブ対パッシブ」にも取り上げたテーマですが、2023年のアクティブ運用投資信託の成績はどうだったのか、今年もS&P社からSPIVA日本スコアカードと呼ばれる...
アノマリーについて
投資において理論上こうだから価格はそのように動く、という事はあり得ません。理論も大切ながら現実的にはどうかという実証面も大切です。資産運用の理論は変化してきました。もともと市場は効...
身近になりつつあるオルタナティブ投資
オルタナティブ運用は伝統的資産とは異なる値動きが期待され、また一般的には長い年数投資が必要で、流動性を犠牲にすることでリターンの機会を得る等、分散投資の対象としての魅力がありますが...
- 塚本 憲弘
- マネックス証券 インベストメント・ストラテジーズ兼マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー
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一橋大学 経済学部卒。東京都市大学・非常勤講師。専門分野は投資戦略全般。
国内信託銀行で経済分析、投資戦略の策定、ファンドマネージャーを歴任。その後プライベートバンクにて経済分析や幅広い資産クラスによる投資戦略、ポートフォリオ分析に従事。2021年より現職。
