街路樹や公園の木を見ると、或る木は未だ全く花が咲いてなく、また或る木はポツポツと咲いており、中には見た目は満開のように(目を凝らせば恐らく七分咲き程度でしょう)咲いている木もあります。もちろん木によって、或いは種類によって咲き方が違うのは当たり前で、都心では外務省東南の角のソメイヨシノ(と思われるもの)と、丸紅西南の角の河津桜(同じく、そう思われるもの)が早咲きで有名ですが(少なくとも私の中では)、これら有名木でなくとも、皆それぞれの出番があるようです。

しかし今年は、その差がいつもより大きい気がします。寒い冬だったので、そして今でも未だ寒いので、日当たりだけが開花のためのエネルギーの全てであり、各木の立地条件(とでも云いましょうか)に大きく左右されているのでしょうか。普段の年は日当たりが悪くても、空気の熱が開花に向けた準備を助け、各木の立地条件による差を少なくするのでしょうか。ダムの底は凸凹でも、水を多く入れれば表面は滑らかになる。経済に多くの流動性が回されれば、即ち量的金融緩和などでお金が市中に多く回れば、企業間や国別の差が見えにくくなる。自然も経済も同じような原理でしょうか。

春は暖かい方がいい。経済も通貨が多く刷られて出回っている方がいいですね。