今日から毎半年恒例の、IRトリップ(機関投資家巡りの海外出張)に出掛けます。
当社親会社であるマネックス・ビーンズ・ホールディングスの本決算、中間決算の発表の日は、記者会見、アナリスト向け説明会、国内機関投資家向け電話会議、海外機関投資家向け電話会議を夜中まで行い、翌営業日は内外の専門メディア(テレビ)への業績説明のための出演、個人投資家向けの説明会、そして更にその翌営業日からIRトリップに出る、と云うのが完全に判で押したような定番になっています。
そのためゴールデン・ウィークは毎年完全に放棄しますが、その分オフィスにいない営業日が少なく済むので、私は却っていいと思っています。今回は初めて行く国があったり、IR以外のビジネス・ミーティングもあったりで、通常より長い日程になります。
いつも出掛ける時は、行き掛けの成田空港の本屋さんで、いくつか本を見繕って買っていきます。雑誌1~2、文庫本2、そしてゴルゴ13。そんな感じでしょうか。しかし今回は日程が長いので、普段より慎重な対応をしました。週末に予めアマゾンで文庫本を多めに買いこみ、今朝その中から、4冊選んで持ってきました。一冊は寺山修司。あとは内緒です。
本は楽しい。小さい頃、本が楽しいなどとは思いませんでした。外に飛び出し、虫や草と遊ぶ方が、どんなに楽しかったことか。外界は、エキサイトメントに溢れていたのです。
しかし思うに、その頃の私よりも今の私の方が、更にエキサイトメントに溢れた外界を知っています。にも拘わらず、どうして今の方が本を楽しく感じるのでしょう。
思うに本は、飾り付きの鏡みたいなものでしょうか?無垢な布をそのような鏡に映しても、面白くありません。色々な外界を知り、様々な形を持ったからこそ、それを照らす鏡の中にも、興味深い光景を見出すのでしょうか。
やはり本は『過去』だと思います。過去に嵌ってはいけません。
しかし優しい友人のような気がします。適度の距離感を保ちながら、長い道中これらの友人と付き合っていきたいと思います。