当社のオフィスは鍛冶橋交差点の北西の角にあり、私のデスクはそのビルの19階の東南の角にあります。ですから鍛冶橋の東南に広がっている銀座の街が一望できます。真南には、先月オープンしたマロニエゲートが見えます。地上12階建てで、9階までがショップ、その上がレストランになっています。未だ行ったことはないのですが、ビルは毎日視界に入ります。12階の上に更に2階分程度壁面が続いており、耐震装置が入っているのか、空調機器を隠しているのか、帽子を被ったような構造になっています。
このマロニエゲート、夜に眺めると、どこかしら回りと違和感があります。何が変なのだろうと観察すると、窓がないのです。ショップの入っている9階までは、外の景色が見える窓は却って要らないのでしょう。10階から12階までのレストラン階は窓があるのですが、レストランですから薄暗い照明が点いています。回りのオフィスビルは、壁面が全て窓で、煌々と電気が点いていますので、とても対照的です。
しかしただ単に暗いだけでは景観を損なうので、回りのネオンや車のライトを反射して「光の景色」を作るように、壁面が良く反射する素材で作られているようです。結果、夜の街に、黒光りする大きな建物が切り立っています。ニューヨークでは、タイムズ・スクエア辺りの建物は、壁面にネオンを入れることが義務づけられていますが、それはアメリカらしい、消費意欲を大切に考える見識だと思います。まぁ特に強い意見がある訳ではないのですが、ちょっと不思議に思ったのでした。