今週(3月27日~4月2日)の相場動向
相場回顧 BTC(ビットコイン):イラン停戦期待と再警戒が交錯し軟調推移
ビットコインは、イラン情勢を巡る緊迫化と停戦期待が右往左往する中で軟調に推移した。米国とイランの停戦交渉が平行線をたどる局面では売りが強まり、その後はいったん買い戻されたものの、トランプ米大統領が再び強硬姿勢を示すとたちまち下落した。
週前半は中東リスクが相場の重石となった。イランが米国の和平提案を拒否したと伝わる中、トランプ米大統領はイランとの協議進展に言及しつつも、合意に至らなければ発電所やエネルギーインフラを攻撃する構えを示し、市場では原油高とインフレ懸念を通じたリスクオフが強まった。こうした中、ビットコインも売りが優勢となりBTC=66,000ドル(約1,056万円)付近まで下押しした。
しかしその後は、トランプ米大統領がイラン攻撃の早期終結に前向きな姿勢を示したことで投資家心理が改善し、原油価格が下落する中で株式市場は急反発した。ハイテク株主導で地合いが持ち直すと、ビットコインも連れ高となり、BTC=69,000ドル(約1,104万円)近辺まで回復した。この時、ブラックロックの利回り付きビットコインETF構想への期待や、コインシェアーズ・PLC [CSHR]のNASDAQ上場進展なども、個別材料として意識された可能性がある。
もっとも、週後半にかけては再び上値が重くなった。トランプ米大統領は4月1日夜の国民向け演説で、今後数週間にわたりイランを攻撃し続ける考えを示し、イラン側も徹底抗戦の姿勢を鮮明にした。これを受けて原油価格は再上昇し、株式も下落する中、ビットコインはリスク資産として再びBTC=66,000ドル(約1,056万円)付近へ急落した。
来週(4月3日~4月9日)の相場予想
BTC(ビットコイン)はイラン情勢と米CPIが重石、不安定ながら下値では買いも入りやすいか
来週のビットコインは、米国とイランの軍事的緊張と米インフレ指標を主材料に、リスクオフで売られやすい一方、危機局面では逃避的な需要も意識され、下値では買いが入りやすい展開が予想される。
トランプ米大統領は今後数週間にわたりイランへの攻撃を強める考えを示し、イラン側も米国とイスラエルへの報復を強める姿勢を崩していない。足元では原油価格が再び急騰し、世界の株式市場も下落しており、軍事衝突が激化すればリスクオフの売りがビットコインにも波及しやすいだろう。
加えて、3月の米消費者物価指数も重要である。イラン戦争によるエネルギー高が物価に表れ、インフレ再燃を印象付ける内容となれば、利下げ観測の後退と景気不安が同時に意識され、リスク資産の売りが加速する恐れがある。逆に、戦争の影響が想定ほど確認されなければ、過度な悲観が和らぎ、短期的な買い戻しにつながる余地もある。
ソラナ上の分散型取引所Driftで発生した巨額ハッキングの影響も無視できない。金融市場全体でリスク回避が強まる中、こうしたDeFi市場の信用不安を受けてアルトコインから資金流出が進めば、ビットコインも戻りの鈍い展開を余儀なくされやすい。もっとも、JP・モルガン・チェース[JPM]やブラックロックなど大手金融機関の関与姿勢に大きな変化はなく、米国におけるCLARITY法案の審議動向は引き続き注視したい。
直近の価格レンジとして、上値はBTC=70,000ドル(約1,120万円)、下値はBTC=60,000ドル(約960万円)を意識する。
