マネー流出は安全資産の代表 米国債や金にも波及
米国・イスラエルとイランとの軍事衝突から3週間が経つ。解決の糸口が見えず、中東のエネルギー生産やホルムズ海峡を通過する海上輸送の混乱が長期化する可能性が高まってきた。
これを背景に、あらゆる資産からマネーが流出している。安全資産の代表である米国債も、利下げ期待の後退もあって売られ、10年物国債の利回りは20日に一時4.39%台と昨年夏以来の高水準に上昇した。金利上昇はもうひとつの安全資産である金にも打撃となり、金も売られている。米国株は下げ止まる兆しが見えず、NYダウの下落幅は週間では1000ドルに迫る。ナスダック総合株価指数は約半年ぶりの安値となった。
日経平均は5万円の大台を巡る攻防か
リスクオフの流れは無論、日本株にも波及した。日本時間21日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物は大幅に下落し、19日と比べ1970円安い5万1020円で終えた。先週末のストラテジーレポート(3月19日付け『日本株は調整余地が残る』)でも指摘した通り、日本株は調整不足、言い換えれば下値余地が大きいということである。3連休明けの東京市場では日経平均は5万円の大台を巡る攻防となるだろう。テクニカル的にも、日経平均は一目均衡表の雲の下限を下に抜けたことから弱気の見方が台頭し、より売り方を勢いつかせるだろう。
期末要因で買い期待材料もあるものの、相場全体の荒っぽい値動きには注意
今週は材料難で、主要な経済指標の発表もイベントもない。そうしたなか、今週末には配当権利付き最終売買日を迎える。株価が大幅に下がって配当利回りの妙味も増している。駆け込みで配当取りの動きが期待できるほか、機関投資家による配当再投資の先物買いも需給面での一定の支えにはなるだろう。
ただし、中東情勢が予断を許さないことに年度末特有の需給要因も絡んで、相場全体が荒っぽい値動きになりやすい点には注意が必要である。
予想レンジは4万9000円-5万3000円とする。
