東京市場まとめ

1.概況

日経平均は前日比763円安の52,228円で続落して寄り付きました。デンマーク自治領グリーンランドを巡る米欧対立の懸念を背景に、前日の米国市場が大幅下落した流れを引き継ぎ、日本株にも売りが広がりました。しかし、下値では値ごろ感から買いが入り、朝安後は下げ幅を縮小。前日比297円安の52,693円で午前の取引を終えました。

後場も底堅く推移しました。デンマーク自治領の問題について今後の動向を慎重に見極めたいという市場参加者も多く、米国株先物市場が強含んだことも安心感につながりました。最終的に5日続落となり、前日比216円安の52,774円で大引けとなりました。

TOPIXは35ポイント安の3,589ポイントで続落。新興市場では東証グロース250指数も同様に12ポイント安の720ポイントで続落しました。

2.個別銘柄等

東洋エンジニアリング(6330)は約8%安の5,190円と大幅に続落しました。年初から国産レアアース開発への期待を背景に急騰してきましたが、相場過熱への警戒感が強まり、換金売りが優勢となりました。16日以降下げが止まらず、東邦亜鉛(5707)や第一稀元素化学工業(4082)、アサカ理研(5724)など関連銘柄にも売りが波及しました。レアアースを巡る思惑先行の上昇だっただけに、足元では収益化の不透明さを意識した調整局面に入ったとの見方が広がっています。

ヘリオス(4593)は約11%高の367円と大幅に上昇し、反発しました。急性呼吸窮迫症候群(ARDS)治療薬のグローバル第3相試験について、日本での治験計画届け出書を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出したと20日に発表。国内で治験を先行した後、米国を中心としたグローバル治験を並行して進める方針で、新薬開発の進捗を好感した買いが入りました。

アツギ(3529)は約6%高の1,199円と反発しました。英投資ファンドのアセット・バリュー・インベスターズ(AVI)が同社株を買い増したことが20日に明らかとなり、思惑的な買いが入りました。関東財務局に提出された変更報告書によると、13日時点の保有比率は28.47%に上昇。AVIは保有目的として純投資に加え、企業価値向上に向けた重要提案行為の可能性にも言及しており、経営改革や株主還元策の強化につながるとの期待が株価を押し上げました。

古河電気工業(5801)は約8%高の12,075円と4日続伸し、株価修正ベースで約24年ぶりの高値を付けました。子会社で光通信部品を手がける白山が、光ファイバー接続用部品「MTフェルール」の生産を約3割引き上げるとの報道が材料視されました。データセンター向け需要の拡大を背景に、関連部品の増産が収益拡大につながるとの期待から買いが続いています。

キオクシアホールディングス(285A)は約9%高の16,500円と大幅に反発し、上場来高値を更新しました。フラッシュメモリーを共同開発する米サンディスク[SNDK]の株価が20日の米市場で急伸した流れを受け、関連銘柄として買いが波及しました。背景には、米シティグループがサンディスクの目標株価を従来から大きく引き上げたことがあり、良好なメモリー需給やデータセンター向け需要の拡大が中長期で続くとの期待が株価を押し上げました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は5日続落となりました。米欧対立の先行き不透明感が市場全体のリスクオフを強めていますが、「高市トレード」の再開期待も根強く、下げ渋る展開となっています。

本日夜のダボス会議におけるトランプ大統領の発言次第で相場が振れる可能性はありますが、明日にかけては日銀金融政策決定会合(22・23日)を注視する動きが強まり、日本市場はもみ合う展開が考えられます。

(マネックス証券 暗号資産アナリスト 松嶋 真倫)